秋田県内で多くの被害が出た7月の記録的大雨の際、街では多くの車が浸水。秋田市では車の無料貸し出しが始まり、早速利用する人の姿があった。一方で、車の数が限られているため、希望者全員に行き渡らないのが現状だ。
記録的大雨で浸水・故障…「本当に助かる」
宮城県に本部を置く日本カーシェアリング協会は、2011年の東日本大震災をきっかけに設立され、自然災害が発生した際、個人や団体に車を無料で貸し出している。
この記事の画像(6枚)7月31日から秋田市上北手の「遊学舎」を拠点に、秋田県内での活動が始まった。
貸し出すのは、全国の企業・個人などから寄付された乗用車や軽トラック、計20台。
利用したのは秋田市楢山に住む男性で、今回の記録的大雨で自宅が床上浸水したほか、車が2台故障した。
秋田市の男性:
近くへの買い物でも、この季節なので生鮮品などが悪くならないように気を付けながら早足で買い物に行ったり、自転車で買い物に行ったりという生活。本当に助かる。子どもの送迎とか、使い道はいっぱいあるので活用させてもらう
貸出期間は、乗用車が2週間、軽トラックが3日間。
事前予約制で、罹災(りさい)証明書、または被害状況が分かる写真などが必要だ。
再建に影響する“車の被災”…「遠慮なく相談を」
日本カーシェアリング協会・吉澤武彦代表理事:
再建の遅れを大きく影響させるのが車の被災。車がない生活のつらさは、僕らもいろいろな被災地で目の当たりにしているので、よく分かっている。車を被災された方は、遠慮なく相談してほしい
すでに秋田市と五城目町から60件の申し込みがあるものの、全国各地の自然災害に同時に対応しているため、希望者全員にすぐには行き渡らないのが現状だ。
日本カーシェアリング協会・吉澤武彦代表理事:
車の買い替えのタイミングの方、使っていない車があり、手放してもいいよという方は、今回だけはぜひ被災された方に寄付するという選択肢を選んでもらいたいと思う
秋田県内での車の貸し出しは、12月20日まで。
(秋田テレビ)