7月14日から秋田県内を襲った記録的な大雨。被害の全容はまだ分かっていない。日常の風景が一変し、生活に大きな影響を及ぼしている。
住宅の奥まで水が…日常の風景が一変
14日から降り始めた雨は、15日の夜明けが近づくとともに激しさを増した。

防災無線の放送では、「水位異常、危険です。注意してください」と呼びかけられ、各地で道路に水があふれ出した。

15日午前8時ごろ、秋田市大住の住宅街の真ん中を走る道路は、1時間ほどで一気に水の高さが上がり、川のようになっていた。水の高さも、取材をしていた竹島知郁アナウンサーのふくらはぎを越える高さまで来ていた

住民:
この1時間でグーッときましたね
ーーこの速さは経験があった?
住民:
初めてです

竹島知郁アナウンサー:
15日午前10時半、秋田市広面谷内佐渡の住宅なんですが、床上浸水が起きています。住宅のかなり奥の方まで水が入ってきています

ーー水はどのくらいで上がってきた?
家の住民:
急に、ふわふわ、ふわふわと波打ち際のように。畳は水が上がる直前に上げた。間一髪
けが人も…命を脅かす“水害”

県内では、秋田市の太平川など12の河川が氾濫。2022年も被害が発生した五城目町の内川川では、再び川の水があふれ出した。

下司七虹記者:
(秋田市広面で)ボートによる救助活動が行われています

秋田市添川では土砂崩れが発生。住宅など4棟が巻き込まれ、4人がけがをした。
しかし、雨の勢いは衰えない。

16日、秋田市では日常の風景が一変していた。
JR秋田駅近くは冠水し、人の姿は見えない。駅の東西を結ぶアンダーパスは寸断された。

高橋朋弘記者:
秋田市の明田地下道前です。一夜明けて再び雨が降ってきました。鉄橋のあたりまで水が来ています。水がまったく引いていない状況です
日用品を確保しようとスーパーには長蛇の列
飲食店が立ち並ぶ秋田市の市街地には、目を疑うような光景が広がっていた。

高橋朋弘記者:
秋田市の中心部を流れる旭川です。歩道が約200メートルにわたって崩落しています
スーパーマーケットには、日用品を買い求める人が押し寄せた。

佐藤奈都美アナウンサー:
午前9時の開店を前に、多くの人が食料品を求めスーパーにかけつけています。レジには長い列ができています
買い物客:
何かあったら困るので買い出しに来た

ーーどんなものを買った?
買い物客:
日用品と腐らないように乾麺とか、あとトイレットペーパー

多くの住宅が浸水の被害を受けたため、多くの市民が避難所で眠れぬ夜を過ごした。
県内の広い範囲を襲った記録的な大雨。1人が亡くなり、4人がけがをした。
17日までに517棟の住宅の浸水被害が確認されているが、被害の全容はまだ分かっていない。
(秋田テレビ)