日銀が金融緩和策の一部を修正。日経平均株価は一時800円以上値を下げた。
金利が上がると、私たちの生活にはどのような影響があるのだろうか。

日銀が政策修正 為替ディーラー騒然

7月28日、日銀は、金融政策決定会合で金融緩和策の一部を修正。

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これまで長期金利の上限を0.5%程度としてきたが、市場の動向によっては、上限を一定程度超えることを容認することにしたのだ。

暮らしに影響する金利の変化。
事実上の政策修正を、植田総裁はこう説明した。

日銀・植田和男総裁:
安定的に(物価目標)2%を超えるまで、拡大方針を継続します。
必要があれば、ちゅうちょなく追加的な緩和措置を講じます。

これを受け、日経平均株価は一時800円以上値を下げた。

日経平均株価は、ほぼ全面安となり、値下がりを示す緑が大半を占めていた。

円高でマイホーム購入者は「不安」

金利が上がると、私達の生活にはどのような影響があるのだろうか。

例えば、家を買うために銀行からお金を借りる場合、住宅ローンの金利が上がる可能性がある。

東京都内にある住宅のショールーム。
2023年3月にマイホームを購入したばかりだという家族に、気になる住宅ローンについて聞いてみると、「ニュースを見て金利が上がるとびっくりした。この先、支払いが不安、心配になってしまった」と話していた。

さらに、金利が上がると、他の外貨より円での運用が優位になり、円高になる。

一方で、一般的に輸出でもうける企業の業績は下がり、株価の下落につながることもある。

結果として、企業体力が落ちれば、従業員の給料が減ってしまうかもしれないのだ。

街の人に話を聞くと…
「これだけ株が下がっているところを見ると、景気に日銀が大きく影響するのかなと思う。」
「早くアメリカみたいに金利を上げて、この経済を少し抑えてでもインフレを抑えてほしい。」

フジテレビ・智田解説副委員長は、今回の決定のポイントをこう見ている。

フジテレビ・智田裕一解説副委員長:
日銀としては、今回の決定で景気や暮らしが上向いていく道筋を確かなものにしたいとしているが、この先、実際その通りになっていくかは、注意深くみていく必要がある。


(「イット!」7月28日放送より)