真夜中の住宅街に姿を現した黒い影。
この記事の画像(48枚)24日、青森・大鰐町に現れたクマの映像だ。
このクマに農作物を食い荒らされた。
クマ被害に遭っている大川由美子さんは、「日が暮れると家からもう出られない」、「夕暮れになると怖くて、これを知ってしまってから」と語る。
さらに翌25日も同じ畑に現れたクマ。
青森・大鰐町 農林課の齋藤孝嗣さんは「(ことしは)通報の数が異常ですね。手に負えない状態に、今なってますね」と話す。
森に住むクマたちに、いったい何が起きているのかーー。
収穫間近のスイカを食い荒らす
青森県の住宅地にクマが連日出没し、町が頭を悩ませている。
冒頭で触れた24日の映像には、住宅街の裏手にやってきたクマが映っていた。
あたりを物色するように歩き回るクマ。
すると突然、草むらに頭を突っ込み、何かを口で引っ張り出した。
いったい何をしていたのか?
大川由美子さんによると、被害に遭ったのは収穫間近のスイカだという。
この家では、17個あったスイカのうち、半数を超える10個以上が食い荒らされたという。
町は、この家からの通報を受けて、クマの通り道に捕獲用のわなを設置。
住宅街で発砲もできず...対応に苦慮
しかしクマは、わなをすり抜けて、翌25日も同じ畑に出現。
味をしめたのか、約10分間かけて、悠々とスイカを食い荒らしていった。
クマ被害に遭った大川由美子さんは「小学校だって間近にありますよね。家のゴミ出しもできないですね。なんか怖い」と語る。
付近で相次ぐクマの被害。
付近の住民は「今までは、この辺まで降りてこなかった。ウチでも(クマに)やられている。たぶん4個、もう(あと)1週間くらいで収穫できる頃に」 と話す。
大鰐町によると、2023年は6月頃から、住宅街でのクマの通報が急増。町は対応に苦慮しているという。
青森・大鰐町農林課の齋藤孝嗣さん:
住宅街ですので、鉄砲も撃てない。夜間の発砲もできないので、苦慮しているところではあるんですけども。
大鰐町は、クマの餌になるものを車庫や小屋などに置かないことや、クマを見かけても近づかず、役場や警察に連絡することなどを呼びかけている。
(「イット!」 7月26日放送より)