7月12日、鹿児島テレビに視聴者から気になる写真が送られてきた。カマキリの写真だが、普段我々が見ているカマキリとは色が違うのだ。早速写真を送ってくれた家族を訪ねた。

見つけたのは鹿児島市の小学1年生

そのカマキリはなんと!ビビッドな黄色なのだ。

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ちょっぴり誇らしげな表情で見せてくれたのは鹿児島市の小学1年生・前田颯太くん。

頭や胸、おなかも黄色のカマキリ。名前は「かまちゃん」という。取材した公園にいた子どもたちも「わー!すごいかわいい!」と驚いていた。

この「かまちゃん」は7月5日、鹿児島市内に住む、颯太くんのおばあちゃんの家の庭にやってきた。母親の舞さんは「もともとカマキリが大好きなので。颯ちゃんに見せてあげようと持ってきてくれた」と教えてくれた。

黄色いカマキリを初めて見た時どう思ったか聞いてみると「うれしかった!」と即答した颯太くん。それから1週間あまり。颯太くんと家族には新しい日課ができた。

前田颯太くん:
学校から帰ってここ(公園)に来て

母親の舞さん:
そう!ここに来てバッタをとる。家に帰らずに私が途中まで迎えに来て。そのまま公園に来て

かまちゃんは毎日4~5匹のバッタを食べる。颯太くんにとっては自分のごはんよりも、かまちゃんのごはんが優先というわけだ。

えさの条件や湿度などが原因か

2歳のころ、大阪から鹿児島に引っ越してきたのをきっかけに昆虫採集に目覚め、昆虫が大好きになった颯太くん。でも、黄色のカマキリは颯太くんの図鑑には載っていない、初めて見る色だった。

美川愛実アナウンサー:
颯太くんが見つけた黄色いカマキリについて鹿児島県立博物館で聞いてみます! このカマキリはどういった種類なんですか?

答えてくれたのは鹿児島県立博物館学芸主事、中峯敦子さん。

鹿児島県立博物館 学芸主事・中峯敦子さん:
「ハラビロカマキリ」と言います。ハラビロカマキリは本州以南、南西諸島まで広く分布していて身近な場所に普通に住んでいるカマキリだと思われます。通常は緑色系と褐色系があります。そのどちらでもないとお見受けしています。自然界の中ではすごく少ない

ではなぜ、かまちゃんは黄色なのだろうか?

鹿鹿児島県立博物館 学芸主事・中峯敦子さん:
えさの条件とか、湿度、明るさ、いろんなものが絡んでいるだろうとは言われています。木の葉っぱの上で獲物を捕らえることが多いです。木の葉は緑なので黄色は大変目立つのではないでしょうか。天敵である鳥とか、カマキリ自体が獲物にしたい他の昆虫に気づかれてしまい、えさを取り逃してしまうことも考えられる

生き残ることがまれと言われる、貴重な黄色のカマキリ。颯太くんに育ててもらえて幸せかもしれない。

(鹿児島テレビ)

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