大人だけでなく赤ちゃんも離乳食として食べられる新しい発想のポタージュ。商品を開発した石川県野々市市に住むパパにポタージュに注いだ思いを聞いた。

大人も楽しめる新たな離乳食

赤ちゃんがやみつきになっているポタージュ。よく見るとお母さんやお父さんも同じものを食べている。母親の岩井紗恵佳さんは「味がすごく本格的なので大人が食べてもおいしい」と満足している。

岩井紗恵佳さん
岩井紗恵佳さん
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一般に離乳食は薄味で、大人が食べるには物足りないことが多い。そんな常識を打ち破る商品を開発した石川県野々市市に住む木下夢大さん(36)は「赤ちゃんも安全に食べられないといけないなので添加物も入れたくない。でもそうなってくると大人が満足できる味にならない。そこを追求するのがものすごく大変だった」と振り返る。

木下夢大さん
木下夢大さん

離乳食作りの時間を大幅節約

木下さんは1歳から6歳までの3児のパパ。商品を開発したきっかけについて「自分のご飯と子どものご飯を常に考えなくてはいけないことが結構大変で、赤ちゃんも大人も同じ食事で調理も一緒にできれば負担が軽減できるんじゃないか」と話す。

木下さんのポタージュはカボチャやトウモロコシなど全部で4種類。材料は国内の有機野菜で、添加物は使わない。管理栄養士と試作を繰り返し、野菜のうまみを引き出す調理法で大人も満足できる味に仕上げた。

この商品を利用している岩井さん一家。離乳食作りは母、紗恵佳さんがこれまで子どもが寝ている時間に行っていた。まとめて作ると調理に2時間かかる日もあったという。「それでも3日、4日とかでなくなったりしていたので、こまめに継ぎ足しする形で作っていました」と紗恵佳さんは話す。

電子レンジで約20秒 いざという時の頼もしい味方

調理はとても簡単だ。湯煎、もしくは器に移して600ワットの電子レンジで約20秒温めて完成。心の余裕ができたと話す紗恵佳さんは「働いていると、例えば今1歳だと急に子どもが保育園で熱を出してお迎えの必要があった時、お昼ご飯を用意していないこともあるんです。こういうスープが家に常備されていると、さっと出してあげられるのですごく助かっています」と感謝しきりだ。

木下さんは「赤ちゃんから大人まで同じ食事で食卓を囲み、育児中のお母さんやお父さんが離乳食作りの時間から少し解放される。ママやパパたちが助かったなって思ってもらえるようにしたい」と商品に込めた願いを語った。

ポタージュの価格は1食あたり税込み419円から。去年10月からインターネットで販売を始め、すでに20都道府県から注文が来ている。

(石川テレビ)

石川テレビ
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