蒸し暑い夏を迎え、日傘を使ったり小型扇風機を持ち歩いたりと暑さ対策をしている人をよく見かけるようになった。そんな中、快適な“リュックライフ”を送るのに役立ちそうな新たな商品が誕生した。
背負うことで両手が空くこともあり、最近ではビジネスマンも使っている光景も見る。さまざまな場面で活躍する“リュック”だが、夏に使用すると背中に熱がこもり蒸れてくる。そして、背中に汗じみができてしまったという経験をした人もいることだろう。
そんなリュックを使ったときの不快感を軽減するというのが、マリン商事株式会社（岐阜市）が開発した「扇風機つきリュックパッド」だ。
普段使っているリュックの背中に接する側に取り付けることで、パッドに搭載された2つのファンが背中部分に風を送り込む。
メッシュ素材で作られたパッドは通気性が良く、背中とリュックの間に風が通りやすい構造とのことで、ファンから送られた空気が背中全体へ効率よく行き届くようになっているという。
装着方法は、上下左右にある4カ所のバックルを、リュックのベルトに通すだけ。風力は強・中・弱の3段階で、利用シーンや好みに合わせて調節できる。ちなみに稼働音は、強モードで約40dBと図書館並みの静かさだという。
パッドはファン部分の厚さが3.5cmで、重さは330g。また、モバイルバッテリーからのUSB給電式なので通勤・通学、アウトドア活動などさまざまな場面で活躍できそうだ。稼働時間は、10000mAhのモバイルバッテリーであれば、弱モードで約13時間使用することができるという。
なお、パッドは「ほとんどのリュックに装着できる」とのことだが、装着できるか確認したかったり、もし装着できなかった場合は、同社に問い合わせてほしいとのことだ。
「扇風機つきリュックパッド」はクラウドファンディング「Makuake」で7月30日まで、7198円（税込）から先行予約で販売をしている（7月14日時点）。
開発のきっかけは「山登り」
リュックパッドから背中に直接送風するということで蒸れからはたしかに解放されそうだ。実際の使用感はどうなのだろうか？ マリン商事の営業部・松田一秀課長に話を聞いてみた。
ーー開発のきっかけは？
弊社スタッフの田中による、趣味の山登りでの体験がきっかけとなりました。彼は汗っかきで、背負ったリュックの背中側、汗でびしょ濡れになった背中に強い不快感を抱いたという話からイノベーションが生まれました。
ーーどんな点にこだわったの？
暑さの中使用する物なので、扇風機がついているとはいえ汗をかくことはあります。洗濯などでお手入れするために、扇風機の部分をいかに簡単に外すことができるかにこだわりました。パッドにファスナーをつけ、お手入れしやすい構造にしております。
ーー開発にあたり苦労した点はある？
使用時の騒音問題でした。涼しさのためには相応の風量が必要となるものの、風量の増加に伴い動作音も大きくなります。扇風機の騒音がユーザーや周囲にとって不快なものにならないようにするため、低騒音のモーターをリュックパッドに組み込むことで対応しました。
ーー使用感を教えて。
かなり涼しいです。音もそれほど気にならず、重さも気になりません。
同社によると、実際に「扇風機つきリュックパッド」を使う前と使った後の状態をサーモグラフィーで調べてみたところ、背中の温度が下がっていることが分かったという。
風が直接当たるファン部分は当然だが、風が背中にぶつかって上下に向かうため、背中の温度が全体的に下がったとのことだ。
クラファンで、公開2週間で100万円突破
ーー現在の反響はどう？
Makuakeの応援購入で、公開後2週間で100万円を突破しました（本当はもっと売れてほしいというのが本音です）。この反響を大変嬉しく思いますし、しっかりとした商品をお届けせねばというプレッシャーも感じております。
ーーどんな人におすすめの商品？
リュックで通勤、通学をされる方、アウトドアをされる方などです。いろいろな場面でお役に立つ商材です。
なお先行予約販売が終了した7月31日以降は、インターネット通販から始まり、他の通販媒体や店舗などにも順次導入していく予定だそう。なお、一般販売での予定価格は8778円（税込）とのことだ。
蒸し暑い夏に少しでも快適なリュックライフをおくりたいと思った人は、検討してみてもいいかもしれない。
