大分県日田市と中津市では10日、2017年の九州北部豪雨以来、県内で6年ぶりとなる大雨特別警報が出された。特に雨量が多かった中津市耶馬溪では7日からの総雨量が、わずか4日で平年の7月1カ月分の雨量を上回った。記録的な大雨の影響で川に流され行方不明者が出るなど甚大な被害が出ている。

2度の「線状降水帯発生情報」

大分県の西部や北部には10日、非常に活発な雨雲がかかり、気象台は午前5時すぎと8時半ごろの2度「線状降水帯発生情報」を発表した。

日田市と中津市には10日午前、大雨特別警報が出された。県内での大雨特別警報は2017年の九州北部豪雨以来6年ぶり。

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川が氾濫、各地で土砂崩れも

中津市の山国川と日田市の花月川では氾濫が発生。県などによると、山国川では50代の女性が川に流された。川沿いでは女性のものとみられる軽乗用車が発見されたということだが、車内には人が乗っておらず捜索が続けられている。

各地で土砂崩れも起きていて中津市でも県道を覆ってしまっていた。

通行人:
いままでで初めて。めったに崩れるような場所ではない。

道がえぐられ橋が崩落、建物も水没…

TOS柴田真里キャスター:
日田市を流れている大肥川です。大雨で増水した影響で、この先、道がえぐられています。また橋が架かっているが、橋も崩落しています。

日田市夜明では大肥川が増水し市道が流されたほか、川に架かる橋が崩落。

山国川のすぐそばにある青の洞門付近では、レストランの駐車場に水が押し寄せていた。建物も水没しているのが分かる。

道路が寸断され孤立状態の地区も

また、土砂崩れなどで地区に続く道路が寸断され日田市小野地区では孤立状態となっている。

孤立前に避難した人:
平成24年、29年とその時も大きな雨だと感じた。しかし今度の雨はそれを超えた感じがした。

県は災害救助法の適用を決定

県は、夕方に災害対策本部会議を開催。

佐藤大分県知事:
人命最優先ということで、人命の確保に向けて情報収集、対策をしっかり実施をお願いしたい

県は、日田市と中津市に災害救助法の適用を決定している。また、孤立状態の地域の解消や、家屋被害など被害状況の確認を急ぐ考えだ。

大雨のピークは過ぎたとみられるが、県の北部、西部ではかなり地盤が緩んでいるため、少しの雨でも警戒が必要だ。

(テレビ大分「ゆ~わくワイド&News」7月10日放送)

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