コロナ前のにぎわいがすっかり戻った京都・嵐山。“あるもの”が足りなくて、観光客や地元の商店街が困っているという。現地の状況を取材した。

“食べ歩き”でごみ出てもごみ箱足りず

坂元龍斗フィールドキャスター:
嵐山「渡月橋」の前からお届けします。外国人観光客がかなり戻ってきて、にぎわっている状況です。嵐山で足りない“あるもの”。私は今手にお団子を持っていますが、食べ歩きをする方が非常に多く、そうすると必ずごみが出ますよね。その“ごみ箱”が足りないという問題が起きているんです。

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こちらのメインストリートには、今ごみ箱が1つもない。観光客の方に聞くと、「ごみ箱がないので、お団子のベタベタのごみをティッシュにくるんで、駅の方まで持って行って捨てようか…」と言うなど、かなり困った様子だった。

元は4つあったごみ箱はすべて撤去

ここにはもともと京都市が管理するごみ箱が4つあったが、 ごみがあふれ返って、周りにもごみが散乱し、またそこに捨ててしまう方もいたということだ。

このような状況があったので、 地元が要望を出して2017年にごみ箱を撤去している経緯がある。 ごみ箱がなければ皆さん持ち帰るんじゃないか…という思いもあったとみられるが、実際はそうはならなくて、道や店先にポイ捨てする方もいて、ひどい場合には店の棚にごみを置きっ放しにして帰ってしまう方もいたそうだ。

お店が設置するごみ箱は奥まった所に

ごみ箱がないということで、店で自主的にごみ箱を出すところもあったが、防犯上の理由もあって店の奥にしまってる状態になっている。

頑張って店の前に出し続けていたところもあったが、そこはごみがあふれてしまって、結局ごみ箱を撤去してしまう流れが続いているということだ。

一度撤去したごみ箱の“再設置”は難しい

テロ対策などもあり、ごみ箱の数を減らす傾向にはあるようだ。地元としては「もう一度ごみ箱を設置してほしい」と京都市にお願いをしているが、京都市は政令市の中でごみ箱の数が少ないわけではなく、むしろ多い方だ。

また、一度慎重に検討して撤去した経緯があるので、もう一度設置するのは結構難しいようだ。ごみ箱を設置するとあふれてしまうので、回収の頻度を増やさないといけないが、この狭い観光地の道で、1日に何度もごみを収集するのは難しいという問題もある。

「スマートごみ箱」への期待

商店街の皆さんが期待しているのが「スマートごみ箱」。世界に8万個ほど設置されているそうで、神戸・三宮などにある。ごみを5分の1に圧縮してくれて、インターネットで状況を監視でき、いつ回収したらいいかも分かるそうだ。

広告を出すこともできるので、設置費用や回収費用をねん出できるということで、商店街の皆さんはこういったスマートごみ箱の設置を京都市と話を進めていきたいと言っていました。

現状、ごみ箱をどうしたらいいか、問題になっている。

(関西テレビ「newsランナー」2023年7月3日放送)

関西テレビ
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