周囲も寝静まった、6月8日午前2時40分すぎ。住宅の庭先に設置された防犯カメラが、“思わぬ犯人”による盗難の決定的瞬間を捉えていました。
画面右から顔を出したのは…キツネです。
キツネは庭に置かれていたサンダルをくわえて、どこかへ持ち去っていきました。
この映像が撮影されたのは兵庫県丹波市氷上町。最近この周辺では、住民たちを困惑させる“大量盗難事件”が起きていました。
「山を登っている途中でキツネを見た」
「めざまし8」は、先ほどの防犯カメラの映像を撮影した住民に話を聞くことができました。
キツネにサンダルをとられた住民：
人間ではないと思ってたんですけど…やっぱりキツネやったわって。
この住宅では、1カ月で10足以上のサンダルの盗難被害にあったとのこと。犯人を突き止めようと防犯カメラを設置したところ、キツネがサンダルを盗む決定的瞬間が映っていたのです。
キツネは、なぜそんなに大量のサンダルを持ち去ったのでしょうか？キツネが盗んだ大量の靴を発見し、撮影した地元自治会の男性に話を聞きました。
成松連合区自治会 荻野隆司副会長：
ここにあったね、ここにず～っと。この部分にたくさん。
街の真ん中に位置する甲賀山の山頂付近で、なんと120足以上の大量のサンダルや靴を発見したといいます。
この付近で何度も目撃されていたのが、キツネでした。
回収された靴やサンダルは現在、町内の施設で保管されています。
中には、噛まれたのかボロボロになったものも…。
そこへ靴を盗まれたという女性がやってきました。
キツネに靴を盗まれた女性：
この靴かな…。
Ｑ.まだ履けますかね？
キツネに靴を盗まれた女性：
もう捨てますよ。こんなキツネがくわえていったもの…。
なぜキツネは、サンダルや靴を盗み続けるのでしょうか？ キツネの生態に詳しい専門家に伺いました。
麻布大学 塚田英晴教授：
ちょうど子育ての時期に当たっていて、母親とかが子供の餌を運ぶためにちょうどいい大きさのものを運んでいこうとするんですね。
麻布大学 塚田英晴教授：
キツネは死んだ（動物の）肉なんかも食べたりもするんですが、サンダルなんかは汗などの臭いがついていますよね。死んだ肉の腐った臭いと、よく似ているのではないかと思いますね。
住民を悩ます泥棒キツネですが、丹波市によると、農作物などへの被害がないと害獣としての駆除対象にはならないといいます。
（「めざまし8」6月29日放送より）
