京都市の私道で大量の自転車が放置されている問題で、京都市が6月27日から対策に乗り出した。

放置自転車を市が即時撤去できる体制に

記者リポート:
今、京都市で初めて私道の放置自転車を撤去するとの看板が設置されました

27日午後、京都市左京区の百万遍交差点近くの路地に、京都市の担当者が設置したのは「放置自転車」の撤去を警告する看板。

京都市建設局 自転車政策推進室 中川慶太課長:
京都市が即時に撤去できる状態に今なっています

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駐輪場からあふれた自転車が道をふさぎ 近隣住民は不安な路地

大学から近く、飲食店も多く立ち並ぶエリアにあるこの路地には、これまで自転車を止めに来る人が後を絶たず、ビルの駐輪場からあふれだした自転車が道をふさいでしまうことが問題となっていた。

自転車を止めた人:
無料だからというのがあると思うし、百万遍って京大前の辺りが便利な店が多くて、駐輪場がないことが多いし

しかし、ここは近隣住民にとっては生活に欠かせない道だ。

西門前町町内会長 西平勝幸さん:
人が通るのと、それから救急車ですね。救急車が来た場合、全然通れないから

町内会長の西平さんは、高齢者が多く住むこの町で、火事や地震のときに避難するための経路がふさがれていることにも不安を感じていた。

しかし、この路地は商業ビルなどが所有する「私道」のため、原則、所有者であるビルの管理会社が対応する必要がある。

管理会社は敷地外に自転車を置かないよう貼り紙で呼びかけてきたが、一向に改善されなかった。

市が「私道」の放置自転車を強制撤去できる異例の対策に

そこで27日、放置自転車に関する条例に基づき、京都市がこの「私道」を「自転車等撤去強化区域」に指定。とうとう市が「公道」以外で初となる「私道」の放置自転車を強制撤去できるよう異例の対策に乗り出し、看板が設置された。

京都市建設局 自転車政策推進室 中川慶太課長:
まずは啓発をして(放置自転車を)無くしていくということで頑張っていきたいと思います。地域の方が通れないということがないように、きれいに自転車を並べて止めていただくようにしていただきたいなと思います

西門前町町内会長 西平勝幸さん:
まだ分かりませんけど、一安心ですね

京都市は今後、毎日巡視を行い、状況を見て、自転車を撤去していくということだ。

(関西テレビ「newsランナー」6月27日放送)

関西テレビ
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