ベラルーシのルカシェンコ大統領は、ロシアの民間軍事会社・ワグネルのトップ、プリゴジン氏がベラルーシに到着したことを認め、武装反乱を仲裁した内幕の一部を語った。

ルカシェンコ大統領は27日、プリゴジン氏がベラルーシの首都・ミンスクに到着したことを明らかにした。

ワグネルに対して、使われていない軍事敷地を一つ提供すると述べ、全面支援する考えを示した。

また、今回の武装反乱を仲裁した内幕の一部を公表し、ロシアのプーチン大統領から、プリゴジン氏が電話に出ないと訴えられていたことを明かした。

ベラルーシ・ルカシェンコ大統領:(プーチン大統領は)「無駄だ。彼(プリゴジン氏)は電話にも出ないし、誰とも話そうとしない」と言った。

ルカシェンコ氏はその後、プリゴジン氏と接触することに成功。繰り返し説得した結果、ベラルーシでの安全を保証することで、進軍の停止に至ったという。
プーチン氏「内戦を阻止」異例の演説で2500人以上ねぎらう
こうした中、ロシアのプーチン大統領は、2500人を超える軍や治安部隊の前で演説を行い、「事実上の内戦を阻止した」と成果を強調した。

ロシア プーチン大統領:
あなたたちは憲法の秩序、国民の生命、安全、自由を守り、祖国を動乱から守り、事実上の内戦を阻止した。

プーチン大統領は27日、首都・モスクワ中心部のクレムリンの広場で、ワグネルの反乱を食い止めた軍や治安部隊2500人以上をねぎらった。毎年5月の軍事パレード以外で、これだけ大勢を前に演説するのは異例。

この後、プーチン大統領はロシア国防省の関係者と懇談し、ワグネルの維持費を国が負担していたことを明らかにした。

2022年5月からの1年間だけで、ワグネルの戦闘員に860億ルーブル(日本円で約1450億円)を支払ったという。
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