こだわりの手作り豆腐で全国から人を呼び込もうと、秋田・鹿角市の老舗豆腐店が新たな取り組みを始めた。「豆腐」を新たな観光資源として、地域のにぎわいづくりを目指す。

老舗豆腐店が守る“伝統の味”

鹿角市花輪には、100年以上続く豆腐の老舗店がある。

秋田テレビの佐藤奈都美アナウンサー
秋田テレビの佐藤奈都美アナウンサー
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秋田テレビ・佐藤奈都美アナウンサー:
「とうふ 奈良亀(ならかめ)」さんです。看板も趣があります

108年続く老舗豆腐店・奈良亀の4代目・奈良正意さんは15年前に先代から店を受け継いだ。

これまでは工場で機械を使って豆腐を作っていたが、2022年からは全ての過程で手作りにこだわりながら、伝統の味を守っている。

手作りに変える際、使用する大豆を見直した。試行錯誤の末にたどり着いたのが宮城産の「ミヤギシロメ」だ。「国産の中で特に甘みが強く、豆腐との相性が抜群」と奈良さんは太鼓判を押す。

店内には、冷ややっこやよせ豆腐のほか、おからドーナツなどこだわりの大豆を使ったさまざまな商品が並んでいる。

店では5月から、「手作業で豆腐を作る豆腐工場の様子を見ながらのランチ」といった新たな取り組みを始めた。創業100年を超える歴史ある工場を間近で見ながら、食事を楽しむことができる。

味わうメニューは「奈良亀 とうふ定食」。夏は、冷ややっこの食べ比べに、豆腐のみそ汁と豆腐尽くしの定食だ。

秋田テレビ・佐藤奈都美アナウンサー:
それではとうふ定食をいただきます。豆腐に使われている豆乳も飲むことができます。ほぼ大豆の味。とても濃厚ですが後味がさっぱりしていておいしい。冷ややっこは、普段食べている豆腐よりもやわらかくて、作りたての味わい

冷ややっこは「絹」と「よせ」の2種類
冷ややっこは「絹」と「よせ」の2種類

冷ややっこは「絹」と「よせ」の2種類。どちらも製造過程で高温処理をしていない。一般的に豆腐を熱処理するとかたくなるが、この店の豆腐は、やわらかく滑らかなのが特徴だ。

保存できる期間が短いため、作り置きができないというデメリットがあるものの、「生の豆腐」にこだわって製造している。

豆腐作りに佐藤アナが挑戦

こだわりの豆腐でおなかを満たしたあとは、豆腐作りに挑戦。

豆乳200mlに、2mlのにがりを入れ、全体にいきわたるようにしっかりかき混ぜ、湯せんで20分間温めるだけ。

出来たての手作り豆腐
出来たての手作り豆腐

秋田テレビ・佐藤奈都美アナウンサー:
出来たてほやほやをいただきます。温かいので甘みがより感じられます。自分で作ったので、さらにおいしいです

奈良亀・奈良正意さん:
豆腐を食べてもらうというコンセプトで定食を提供することにした。その流れでたくさんの家族連れに豆腐作りを体験してもらって、出来たてのおいしい豆腐を食べてもらいたい

豆腐作りのワークショップは毎週土曜日に開催されていて、事前に予約が必要となる。
この豆腐を目的に全国から鹿角市を訪れる“新たな観光資源”となるか注目だ。

(秋田テレビ)

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