秋田・八峰町に、日本酒好きにはたまらない店がオープンした。創業から120年を超える酒蔵が手がけたのは、まるでテーマパークのような「酒好きのパラダイス」だ。
酒を味わったり、酒蔵を見学したりはもちろん、体験を通じてより深く酒の魅力を感じることができる。「東北初」の味わいにも注目だ。

コンセプトは「酒造店の実験室」

佐藤愛純キャスター:
国道101号線沿いにある山本酒造店の隣におしゃれな建物ができました。早速行ってきます

山本酒造店の隣にオープンした「LABO and CAFE YAMAMOTO」
山本酒造店の隣にオープンした「LABO and CAFE YAMAMOTO」
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八峰町八森にオープンした「LABO and CAFE YAMAMOTO」。大きな窓から自然の光が入り込み、開放的な空間が広がっている。県内の職人が手がけたインテリアは、秋田杉や十和田石などがぜいたくに使われている。

店内には県内の職人が手がけたインテリアが
店内には県内の職人が手がけたインテリアが

店を構えたのは、1901年に創業した山本酒造店だ。

山本酒造店・山本友文社長:
「山本酒造店の実験室」というのがコンセプトの施設でして、木おけを使った実験的な酒造りを年中すると。今まで酒蔵の中でしか味わえなかったものを、一般の人にも楽しんでもらおうということで、サーバーで搾りたてを楽しんでもらえるという、“お酒好きのパラダイス”をここに用意しました

マイクロブリュワリー(小さな醸造所)を併設
マイクロブリュワリー(小さな醸造所)を併設

店には、小さな醸造所=マイクロブリュワリーを併設していて、客は酒造りを見学できる。これまで「酒造りを見学したい」と訪れる客を泣く泣く断り続けていた店にとって、念願の施設だ。

毎月3種類の酒を用意
毎月3種類の酒を用意

定番の味わいとは違う3種類の酒を毎月仕込む予定で、気に入った酒は購入することができる。

最大の魅力は“蔵人と一緒に酒造り”

「見る」、「味わう」だけでなく「体験」できることが、「YAMAMOTO」の最大の魅力だ。

山本酒造店・山本友文社長:
うちの蔵人(くらびと)と一緒に酒造りに参加してもらえる。今まで酒蔵の見学はやっているところが多いが、一緒に酒造りを体験できるというのは、全国でもほとんどないと思うので、それを秋田で広げたいと思います

酒の仕込みから仕上がりまでを楽しめる施設になっている。

訪れた人は「山本が好きで(来た)。飲んだことのないような味ですね」、「今までにない形の、この付近になかった形の飲めるところだから、期待はしたい」などと話し、大満足の様子だ。

“酒かす”を使ったマカロンも

楽しみは酒だけではない。併設するカフェでは、搾りたての酒に合う料理が提供される。

搾りたての酒に合う料理と日本酒がセットになったメニュー
搾りたての酒に合う料理と日本酒がセットになったメニュー

佐藤愛純キャスター:
いろんな野菜が入っているので、食感が楽しいです。味付けは本当にシンプルで、食材それぞれの味がしっかりと感じられます。テイスティングのお供にはぴったりですね

フランスの人気パティスリー「ピエール・エルメ」のマカロン
フランスの人気パティスリー「ピエール・エルメ」のマカロン

さらに注目は、ショーケースに並ぶマカロン。フランス・パリの人気パティスリー「ピエール・エルメ」の商品だ。「LABO and CAFE YAMAMOTO」は、「ピエール・エルメ」の東北で初めての常設店舗でもある。幅広い年代・趣向の人が集える、これまでにない酒蔵の誕生だ。

山本酒造店・山本友文社長:
秋田の中でも比較的交通の便が悪い端っこの八峰町に、こういうすてきな施設ができた・作れたということに関しては、私自身喜んでいます。酒蔵は今、目的地になっていて、日本人だけでなく、コロナが収束してきて海外からたくさんの人が秋田に入ってきているので、そういう人の目的地になるんじゃないかと期待しています

「ピエール・エルメ」のマカロンには、山本酒造店の酒かすを使ったコラボ商品がある。なお、店は、秋田県内初の完全キャッシュレス決済店。日本酒ファンの聖地としてはもちろん、観光の目玉ともなりそうなラボ&カフェに、足を運んでみてはいかがだろうか。

(秋田テレビ)

秋田テレビ
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