雨の季節を迎えたが、災害への備えを見直す機会でもある。キャンプのアウトドアグッズは、災害時の避難生活に役立つものが多い。普段からこのようなアウトドアグッズに慣れ親しむことが災害時の避難生活の備えになる。

コロナ禍のキャンプブームが気づかせた

青坂匠記者:
広島市内のホームセンターです。防災グッズのコーナーには、定番の詰め合わせ・バッグ、非常食が並んでいて、かなり種類も多いです。奥にはバッテリー関連ですね。まるで家電のような商品もそろっています

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災害によるライフラインの寸断や避難に備えるため、今や欠かせない持ち出し用防災バッグや非常食の数々。いつ来るかわからない「もしも」のときにその効果を発揮する。

非常食
非常食

定番の品が防災コーナーの大部分を占める中で、こちらの売り場にはある特徴が…。

青坂記者:
上の方を見てみるとテントが置かれていて、キャンプをイメージさせるようなレイアウトになってますね

カインズ九州・中国・兵庫エリア 広報担当・相嶋 彩恵子さん:
コロナ禍でキャンプをする方が増えたのと、災害時の避難生活では間隔を保つという意味で、アウトドアグッズが適しているので、この形で展示しております

非常時に備える防災と、キャンプを楽しむことを両立させる。
コロナ禍のキャンプブームから生まれた新たな発想。

アウトドア総合情報サイト「TAKIBI」が行ったアンケートでは、約65パーセントの人が、キャンプ用品は防災にも役立つと回答。

防災グッズは近年「普段使い」という考え方が広がっていて、それがキャンプというレジャーの場へと活用の幅を広げる。

青坂記者:
キャンプ場にやってきました。防災とキャンプがどのようにつながるか、実際に体験してみたいと思います

青坂匠記者
青坂匠記者

ポイント1 食事はカセットコンロを活用

防災コーナーにおいてあるのは、ガスや電気が使えなくなる災害時の食事に活用できる「カセットコンロ」。さらに最近キャンプにも生かされる、ある特徴が多くの商品に見られるようになったという。

相嶋さん:
コンパクトで持ち運びやすいというので、かなり小さなものからありますし、カセットコンロを持ち運ぶための収納ケースもございます

青坂記者:
かなり薄いんですよね。持ち運び用の箱の中に入れる時に、非常に収納しやすいということもありまして、防災の面、キャンプの面から考えても、“運びやすさ”というのが大きなポイントになっているんだなと感じました

お湯を沸かしたり調理をしたりとキャンプの醍醐味の一つ、料理のシーンで本来の機能が大いに役立つ。

青坂記者:
しっかり温かいカレー、いいですね。火をおこしたり、そこからバーベキューをしたりと色んな楽しみ方はあるんですけども、カセットコンロですぐに温かいものが食べられる安心感がいいですね

ポイント2 ソーラーパネルでポータブル電源に常時充電

続いては、防災の備えとして常に大きなポイントとして、あげられる「非常時の電源確保」。

キャンプブームの盛り上がりとともに様々なトレンドが生まれている。
店頭で大きく取り上げられていたのは、持ち運びが可能な大容量バッテリーのポータブル電源や、ソーラーパネル。

相嶋さん:
充電機能のあるモバイル電源も、新しいものが入荷したり、かっこいいデザイン、アウトドアでおしゃれに使えるデザインもあります。避難所ではスマホが通信手段になるので、家族でスマホを使うのなら、容量の大きなものを

充電用の折り畳み式ソーラーパネル
充電用の折り畳み式ソーラーパネル

充電機能の重要性はこんなところにも。例えば、災害時にもキャンプの時にも夜間の照明として本来使われるLEDランタン。普段とは違う環境での貴重な電源として、USBコードをつなげば携帯電話の充電ができるという機能も。

電池式LEDランタンからスマホを充電
電池式LEDランタンからスマホを充電

青坂記者:
山に出かけると天気の急変などもありますから、気象情報を確認するという意味でも、充電ができるというのが大きいですね

ポイント3 硬い地面、床にはマット

また非常時が長期に及ぶと体への負担も要注意。
折り畳んだり丸めてすぐに持ち運べるマットは、快適に過ごすことにつながる。

青坂記者:
テントを地面に直において5分ほどゆっくりしているんですけども、時間がたつにつれて、地面の硬さを感じるのと、地面が冷たいので、体も少しずつ冷えてくる印象なんですけども、薄手のマットの上ですと、硬さは解消され、地面からの冷たさも感じません

いつ起こるかわからない様々なケースを想定する中で、防災グッズは「普段使いがあってこそ意味がある」という。

相嶋さん:
避難所で初めて使うものが、本当に使えるのかなとか、使い方がわからないまま、初めて使うとか、そういう不安を抱えたままでいるよりも、安心して使ってもらえるように普段から使えるものを用意してもらえればと思う

キャンプを楽しみながらアウトドアグッズを使いこなしておけば、いざという時に備えることができる。これは、コロナ禍がもたらした学びと言えそうだ。

※アンケート出典元:
アウトドア総合情報サイト「TAKIBI」
https://www.takibi-reservation.style/media/questionnaire/83818/

(テレビ新広島)

テレビ新広島
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