台湾の半導体製造大手・TSMCが熊本で優先的に検討を進めている日本での第2工場について、西村経済産業相は6月9日、「必要な予算を確保できるよう取り組みたい」と述べた。

日本政府の補助金まだ確定していない

6月6日、TSMCのマーク・リュウ会長は、日本で検討中の第2工場について、「決まれば経済的に熊本を優先的に考える」と明らかにした。

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一方、「日本政府による補助金がまだ確定していない」とし、日本政府の強力な支援を求めている。

西村経産相「追加投資を歓迎」

西村経産相は5月、岸田首相とともにTSMCのリュウ会長など世界的な半導体企業のトップと会談を行っていて、9日の閣議後の会見でTSMCの日本での第2工場について歓迎する姿勢を示した。

岸田首相と半導体企業トップの会談(2023年5月)
岸田首相と半導体企業トップの会談(2023年5月)

西村経産相:
TSMCのマーク・リュウ会長が来日された際には私も意見交換し、岸田首相にもプレゼンしていただいた。非常に日本への投資について意欲を持っていらした

西村経産相:
6月6日の株主総会の後の会見で「第2工場の建設について現時点では検討中」としつつも、「第2工場を建設することが決定すれば、経済的に考えると熊本を優先的に検討することになる」とコメントを出されたと承知している

西村経産相:
経産省としてはTSMCにおいて日本での大きな追加投資が検討されていることを歓迎したい。

「必要な予算確保へ取り組む」

また、西村経産相は今後の取り組みについて次のように語った。

西村経産相:
これまで、TSMCとJASMによる熊本での第1工場の建設や、次世代の半導体量産に向けたRapidusへの支援など、経産省として同士国と連携しながら、必要な半導体を確保していくためのサプライチェーンの構築。これを行っていくとともに、半導体分野において世界をリードしていくという強い決意の下、新しい産業政策として大胆な支援をスピード感を持ってやってきた

西村経産相:
先日、岸田首相と半導体メーカーとの話し合いの場でも、日本を重視し投資を拡大していくという声を多数いただいた。今回のTSMCのコメントも私どもの姿勢を評価いただいての声明だと思う。今後、TSMCの投資計画をサポートしつつ、具体的な投資内容や、それを踏まえた支援内容や金額の精査の上で、必要な予算がしっかりと確保できるように経産省として取り組みたい。

(テレビ熊本)

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