「タイニーハウス」という必要最小限の広さのシンプルな家が注目されている。広島で建設中のモデルハウスでどんな家なのかを取材した。

2人が暮らせる20平方メートル

五十川裕明記者:
非常に小さな平屋建てです。

広島・東広島市
広島・東広島市
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五十川記者:
ぐるっと回って見てましても、床の面積で言いますと、だいたいビジネスホテルの一室くらいしかないんじゃないかというような限られた場所に屋根がついています。家と言いますか何と言いますか、とても不思議な形をしています

東広島市安芸津町の山間に4月から建設中のモデルハウスで、大きさは3×8メートル、延べ床面積は20平方メートル。運動会などでよく見かけるテントの大きさとほぼ同じ。「タイニーハウス」と呼ばれ、もとはアメリカのトレーラーハウスがおこりと言われている。

五十川記者:
早速、中に入ってみましょう。まず見えてきたのがキッチンとなる部分です。

五十川記者:
トイレとシャワールームもあります。

五十川記者:
1歩2歩3歩で…リビングルームに到達しました。屋根が高い。とても開放的です。外で見るよりも広いなという印象を受けます

限られたスペースに電気、ガス、上下水道も通し、最大2人ほどが暮らすことができる。

このタイニーハウス、地元の建設会社 新川が初めて手掛けた。コンパクトさが最大の「ウリ」という。

建設会社 新川 新川隼人専務:
狭い土地に家を建てざるを得ない場合や大きな建物がいらない人。退職後に家は都市部にあるんだけど、畑つきの郊外セカンドハウスが欲しいとか、そういう風な需要にも応えられるんじゃないかなと思っています

まずは地元の宿泊施設として

建物の本体価格は約1,000万円。
古民家を全面的にリノベーションする費用とほぼ同水準の額と言う。

タイニーハウスの模型
タイニーハウスの模型

タイニーハウスには、このような基礎付きタイプと移動可能なトレーラーハウスタイプがあり、広さや内外装、水まわりの設備の有無で価格は変わるという。

新川専務:
キャンプ場とビジネスホテルの間。キャンプ場は、外が苦手な人がいますし、アウトドアも楽しめるんだけど、設備はちゃんとしているというコンセプトは結構、需要があると思います

必要最小限の設備の「タイニーハウス」は2000年ごろから、アメリカで広がり始めた。

ロフトも
ロフトも

地元、安芸津町の交流人口を増やそうと、新川さんが周辺で宿泊施設の整備を目指す中、ゲストハウスより低コストで建てられる「タイニーハウス」の存在を知り、建設に至った。

6月の完成後、モデルハウスは簡易な宿泊施設として貸し出し、夏以降、一般向けに、新たな受注と建設も始める予定。

五十川記者:
必要最小限の設備を備えた小さな家、タイニーハウス。住居であったり、別荘であったり、生活の選択肢を広げてくれそうです

タイニーハウスは、モノを必要最小限に抑えた生活をする「ミニマリスト」や二拠点生活者のセカンドハウスや宿泊施設としての活用が期待されている。

(テレビ新広島)

テレビ新広島
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