21日に閉幕したG7広島サミット。ウクライナのゼレンスキー大統領が来日し、世界の注目を集めるサミットとなったが、関西に避難しているウクライナ人はどう受け止めたのか。

電撃来日したゼレンスキー大統領 各国の首脳に支援呼びかけ

ゼレンスキー大統領:
日曜日ここ広島でウクライナはG7の名誉ある参加者となった。ウクライナが主要議題となり、全てのウクライナ人への敬意は特別だ、G7に感謝します

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20日にG7広島サミットに電撃参加し、帰国の途に就いたウクライナのゼレンスキー大統領。帰りの飛行機の中で、G7サミットへの感謝を述べる動画を公開した。

終わりの見通せないロシアとの戦争が続く中、G7サミットでは参加各国に支援と協力を呼びかけた。

世界で唯一の戦争被爆国である日本の岸田首相と共に、ロシアの核の脅威にさらされているゼレンスキー大統領が、平和公園で献花するという歴史的な場面もみられた。

ゼレンスキー大統領:
いま広島は(核の被害から)再建されています。私たちは(ウクライナの)すべての街を再建することを夢見ています。すべての犠牲者が永遠に忘れられませんように。平和になりますように、ウクライナに栄光あれ

ウクライナ人は電撃来日をおおむね評価 その一方で今後に対する懸念も

2022年2月ロシアの侵攻が始まって以降、キーウからウクライナの状況を発信しているボグダン・パルホメンコさんは、ゼレンスキー大統領のG7サミット電撃参加を大きく評価した。

ボグダン・パルホメンコさん:
世界の中で日本とウクライナだけだと思うんです。本当の意味での核の、放射能・放射線のひどさを知っている国というのは…。ウクライナではチョルノービリ原発事故というのがあって。訪日が実現して、非常に我々としては大きな喜びであり感動した。本当に歴史的な瞬間に携わっているなという印象

日本政府や世界各国から「成功」「歴史的だ」と今回のサミットを評価する声が上がっているが、関西に避難しているウクライナ人はゼレンスキー大統領の来日をどう受け止めたのか。大阪市内の専門学校で、日本語を学ぶウクライナ人に話を聞いた。

2022年に避難してきたアナスタシア・モトーナさん:
自分の国の大統領は、日本に支えられたのでこれは大事なことと思います

好意的に受け止める声がある一方で、こんな意見も。

2022年に避難してきたユリア・チェピジコさん:
(大統領が)出張したらどんな結果になるのか…とか、どんなサポートを受けられるのか、何が変わるのか、そちらの方に注目しています

ウクライナ人にとっては、ゼレンスキー大統領のG7サミット参加でウクライナ情勢がどう変わるのかが重要という声もあり、今後の各国の支援が注目される。

(関西テレビ「newsランナー」5月22日放送)

関西テレビ
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