体験型の学習旅行で訪れた港町で、防災をテーマにした活動に取り組んだ新渡戸文化高校3年の大澤結穂さん。
「防災をネガティブなものじゃなくて、楽しめるものにしたい。この中学校が避難場所に指定されているからこそ、ワクワク楽しめるものにすることで、『あそこに行けば安心かも』と思ってもらえたらきっとみんな避難すると思いました」
普段から人が集まる空間に
大澤さんは、生徒が自ら学びをデザインする学習旅行「旅する学校」で三重県二木島を訪れた。
この街の南海トラフ地震で予想される津波は10メートル以上。
大澤さんのチームは、避難所となっている休校中の学校を普段から人が集まる場所にできないかと考えた。
そこで地元の人たちに提案したのが、“映像ギャラリー”としての活用。
天井に映し出したのは津波が来たときの浸水予測データ。
階段の吹き抜けを使って津波の高さを立体的に表現する。
愛される避難所にするためにみんなで意見交換を行うと、地元の漁師からは「中学校の時の文化祭の映像などを映し出してほしい」といったリクエストが寄せられた。
避難した時に楽しく食事ができるような防災食も提案。
自ら学び、地域の役に立つ。
大澤さんは、「お世話になった皆さんの笑顔がすごく素敵なので、自分の“好き”と二木島を掛け算しながら、皆さんが笑顔になるにはどうした良いのかを問い続けながら活動できたらいいなと思います」と話す。
新渡戸文化中学校・高等学校
https://www.nitobebunka.ed.jp
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