美しい大自然が広がる北アルプスの山小屋で撮影された、“ありえない惨状”に怒りの声が上がっています。

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乱雑にふたが開いたゴミ箱。

周囲にはゴム手袋や、食べ物の袋などゴミが散乱しています。

ゴミ箱のふたはとられ、ゴミが散乱する山小屋内
ゴミ箱のふたはとられ、ゴミが散乱する山小屋内

写真が撮影されたのは、標高2550m。北アルプスの黒部川源流域にある「三俣山荘」。
11月から6月上旬までは冬季休業中です。

しかし5月3日、オーナーの伊藤さんが様子を見に来たところ…。

三俣山荘・水晶小屋 伊藤圭オーナー:
扉が開いてて、(中から)全然見知らぬ人が出てきて。

登山者らが無断で侵入し、勝手に山小屋を使用していたというのです。

さらに、裏口のドアが開いたままになっており、室内に雪が吹き込み膝の上にまで積もっていたといいます。

開けっぱなしのドアから室内に雪が吹き込んでいた
開けっぱなしのドアから室内に雪が吹き込んでいた

それだけではありません。

三俣山荘・水晶小屋 伊藤圭オーナー:
(ストーブ用の)灯油が半分以下になっていました。(無断使用で)火事が出ちゃいましたとか、そういうことになったら、取り返しがつかないですよね。

室内に積もった雪を外に運び出す
室内に積もった雪を外に運び出す

なぜ無断使用していたのか?中から出てきた人は、オーナーにこう説明したといいます。

三俣山荘・水晶小屋 伊藤圭オーナー:
「噂で聞いた」と。通りすがりの登山者の方に「(山小屋が)開放になっているから、使えるから、使えばどうですか?」と言われたって。

回収された大量のゴミ
回収された大量のゴミ

オーナーが中を確認すると、1組だけではなく、何回も無断使用されたような形跡が確認できたといいます。
その後、休業中ということを伝えると、登山者は悪びれる様子もなく出て行ったといいます。

三俣山荘・水晶小屋 伊藤圭オーナー:
命の危険があって、緊急避難的にお使いになるのはしょうがないことなんです。
そうではなくて、山小屋の中が快適だから使っちゃおうという。そういう倫理観がびっくりしました。それはやめてくださいと。

(めざまし8 5月12日放送)