石川県小松市にある町中華。そこに天津飯とチャーハンの良いとこ取りをした名物メニューがあるという。いったいどんなものなのか、取材した。

郊外で見つけた町中華の老舗「天津チャーハン」

石川県小松市郊外にある町中華の「龍華(りゅうか)」は、創業55年。

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昼は常連客でにぎわっている。

常連客:
来られるときは、週1、週3くらいで来ています。

常連客:
これは天津チャーハンですね。このあんかけがすごいおいしくて、あんがめちゃめちゃうまいです。

常連客:
(店の)オススメになっていて、一回食べたら、めっちゃおいしくて、そこからはまりました。

天津飯とチャーハンの良いとこ取りをした「天津チャーハン」は、お店の人気ナンバーワンメニューだ。

厨房に立つのは、御年78歳の宮下清忠さんと

妻の白菊さん、孫の村上太郎さんだ。

竹内章アナウンサー:
創業55年。すごい歴史がある老舗ですね。宮下さんは何歳の時に、この店を始めたんですか?

宮下清忠さん:
23歳の時です。とにかく自分で独立したいと、お店を持ちたいとそれ一心だったね。

知り合いの紹介で出会ったという宮下さんと白菊さん。宮下さんは、白菊さんに一目ぼれ。白菊さんは、当初、出前さえすれば良いと思っていたそうだ。

味を引き継ぐ孫…兵庫県で修行

家族の反対を押し切り、料理の道を目指した、孫の太郎さん。

兵庫県の中華料理店で修業を積んだ後、4年前に小松に戻り、龍華に入った。

竹内アナ:
昔から料理人になりたかったんですか?
村上太郎さん:
6歳の時からおじいちゃんが働く姿やおばあちゃんが働く姿が格好良いと思っていたのと、好きなことで1回勝負してみたかった。

町中華は最高と話す太郎さん。赤いテーブルに瓶ビールがあって、サラリーマンなり大工さんなりが疲れたねとか、きょうはよく頑張ったねと言う会話を、調理しながら聞くのが最高なんだとか。

おじいちゃんのレシピで作る「天津チャーハン」

人気メニューの「天津チャーハン」を太郎さんに作ってもらった。

村上太郎さん:
チャーハンは、チャーシューをゴロゴロ入れるのが好きなので、食べたときにおいしいかどうかはチャーシューかなと。

天津チャーハンは、単品のチャーハンと違い、油分と塩味を調整し、油っぽさが無いようにしているそうだ。続いてチャーハンを包み込む薄焼き卵は、空気と混ぜるように優しくふんわり仕上げるとのこと。

餡は、三杯酢を加えた醤油がベース。片栗粉でとろみを付ける。

竹内アナ:
元々のだしには何が入っていたんですか?
村上太郎さん:
しょうゆと砂糖とか、普通の…まぁ、いくつか隠し味はあるんですけどね。

名物の天津チャーハンは900円。紅ショウガが食欲をそそる。

竹内アナ:
おいしいですね!酸味がすっときて、複雑なんだけど、それぞれ、あんならあん、卵なら卵の味が口の中でしっかりわかる。

村上太郎さん:
全部、おじいちゃんのレシピです。今もおじいちゃんがタレを作ってくれるんですけど、それを僕が調理しているだけです。

宮下清忠さん:
(味が)レベルアップしている。孫のおかげで(天津チャーハンが)おいしくなっている。
村上太郎さん:
人生で初めて褒められました。

55年続いた店の雰囲気を残してずっと続けたいと話す太郎さん。

村上太郎さん:
この店が好きなんで、この店を続けます。

(石川テレビ)

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