ロシアのウクライナ侵攻を批判したなどとして起訴されていた、ロシアの反体制派の活動家に、禁固25年の実刑判決が言い渡された。
この裁判は、ロシアの反体制派の活動家でジャーナリストのウラジーミル・カラ・ムルザ氏が2022年3月、アメリカ・アリゾナ州議会で、ロシアのウクライナ侵攻を批判する演説をし、国家反逆罪など3つの罪に問われていた。
モスクワの裁判所は17日、カラ・ムルザ氏に禁固25年の実刑判決を言い渡した。
弁護士によると、カラ・ムルザ氏は判決後、「禁固25年は最高点だ。私が市民や愛国者、政治活動家として信じたことを証明する、最高の点数だ」と述べ、自身のプーチン政権批判が正しかったことで、最高刑が言い渡されたとの立場を示した。
カラ・ムルザ氏は今月の最終弁論で「独裁者スターリンによる”見せしめ裁判”と同じだ」と批判し、無罪を求めなかった。
裁判所にはアメリカの駐ロシア大使が訪れ、判決後、「ロシアを覆っている弾圧の新たな凶悪な兆候だ。我々は彼の即時釈放を要求する」と述べた。
ロシア外務省は、アメリカの外務省などに対し、内政干渉だとして、ロシアからの外交官の追放の可能性にも言及して批判している。
カラ・ムルザ氏は、プーチン大統領を批判していて、2015年と17年に2回、何者かに毒物を盛られている。