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「禁止した方がいいかなと思って…」

「めざまし8」の取材に、残念そうにそう話すのは、東京・高田馬場にある「博多ラーメン  でぶちゃん」の店主・甲斐康太さんです。

3日間かけて作ったスープと、博多ラーメンならではの極細麺が自慢で、1日約200人が訪れる人気店が「禁止」したもの。

それは、スマートフォンなどを見ながら食べる“ながら食い”でした。

提供後4分たってようやく食べ始める…“ながら食い”禁止の理由

店主によると、ラーメンを出してからもスマホを操作し続け、食べ始めたのは提供から4分後という客や、満席にもかかわらず、高菜などの薬味入れにスマホを立てかけて、動画を見ながら食事をしている姿もあったといいます。

並んで待っている客がいる状況で、箸を止めてスマホに見入っている客に、見かねた店主が食事に集中するようお願いしたところ、怒った様子でそのまま帰ってしまったこともありました。
こうした行為が相次いでいることから、「満席時」や、「他のお客さんに迷惑がかかる場合」のみ、“ながら食い”の禁止に踏み切ったといいます。

この決断には、賛否の声が…。

50代男性:
私は(ながら食いは)ナシです。やはりラーメンに集中して味わって食べたいので。

30代女性:
(ながら食いは)アリだと思います。食べてる時間は自分の時間なので、別に何してもいいというか。

「ラーメンが死んでいる」少しでもおいしく…職人の願い

店主が“ながら食い”を禁止した理由が、もうひとつ。それは、ラーメンへの“こだわり”でした。

「博多ラーメン でぶちゃん」店主:
博多ラーメンなので麺が1ミリしかないんですよ。なのでもって1分なんですよね。1分以上たつと、もうスープを吸ってしまって伸びて…。
僕らは“ラーメンが死んでいる状態”って表現するんですけど。身を削って“魂”を込めているので。

お客さんに「こだわりの一杯を少しでもおいしく味わってほしい」という職人の願いも込められていたのです。

(めざまし8「NewsTag」より 3月22日放送)