国会欠席の懲罰として、8日の本会議での陳謝が求められているNHK党のガーシー参議院議員。「明日までに帰国しない」と訪問先のトルコで明言し、その代わりとしていた“陳謝動画”を公開した。

「明日までに帰国しない」と明言

(Q.8日に帰国する、しないの決心はつきましたか?)
NHK党・ガーシー参院議員:

はい、つきました。

トルコで取材に応じるガーシー議員
トルコで取材に応じるガーシー議員
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NHK党・ガーシー参院議員:
答えていいですか。帰国はしません。

NHK党・ガーシー参院議員:
今日、チャーター用意していただいた方にもお断りを入れ、NHK党の立花党首にもその旨をお伝えし、明日の陳謝の会議において、僕の謝罪動画も含め、陳謝動画の方を立花党首の方にお渡ししました。

ガーシー議員は、議場での陳謝の代わりに陳謝動画を国会に提出すると述べた。

2022年7月の初当選以降、海外に滞在し、国会を欠席し続けているガーシー議員。懲罰として科せられた議場での陳謝を行うには、本会議への出席が必要だ。

しかし、この局面でガーシー議員が向かったのは、日本ではなくトルコ。大地震の被災地を視察するためだとして、6日、ネットのライブ配信で現地の様子を伝えた。

(本人のインスタグラムより)
NHK党・ガーシー参院議員:

ちょっとアスベストが相当大量に出ているっぽくて、危ないからということで車に戻れって言われたので今戻ってます。

本会議が始まる8日午前10時までに、トルコ国内から航空会社の就航路線で帰国することは既に困難な状況だった。

鈴木宗男氏「話題のためにパフォーマンス」

そして日本時間7日午後3時前、改めてFNNなどの取材に応じたガーシー議員は「明日までに帰国しない」と明言した。

NHK党・ガーシー参院議員:
明日8日に日本に帰国するのは、まだ時期尚早と自分の中で判断した。

(Q.現段階での帰国の目安というのはご自分の中でありますか?)
NHK党・ガーシー参院議員:

僕はどんなに遅くなっても月内には戻りたいと思ってます。3月いっぱいには絶対戻りたいと思っている。

ガーシー議員は今、帰国しない理由として、被災地の視察と警察当局の動きを挙げた。

国会に出席せず、陳謝動画を提出すると述べたガーシー議員に対し、批判の声が上がっている。

自民党幹部:
国民の恥だよ。院内の秩序を乱している。本当に呆れを通り越した。

参院懲罰委員会・鈴木宗男委員長:
本人が話題を取るためにパフォーマンスをしている。
(Q. 動画を撮って国会に提出すると…?)
そういうルールはありません。本人が出席をして(懲罰委員会で決まった)陳謝文を読む。これがルールです。

ガーシー議員は「陳謝の動画」を国会に提出するとしていたが、その後、自身のSNSで、「たった今、国会事務局より 議院運営委員長が受け取る事はできないと判断され、担当課長から返却された」として、動画を公開した。

ガーシー議員の「陳謝動画」
ガーシー議員の「陳謝動画」

動画では、まず「リモートでの動画謝罪が許されるべきではないと分かっていますが、私の中で、何か形にして皆さんにお届けすることがまず先決だと思い、この陳謝動画を撮らせていただきました」と説明。

「陳謝動画」で頭を下げるガーシー議員
「陳謝動画」で頭を下げるガーシー議員

そして、本来議場で読み上げるはずの陳謝文を読み上げ、「ゆえなく本会議に出席しなかったことにより、院内の秩序を乱し、本院の信用を失墜させたことは誠に申し訳なく、深く自責の念に耐えません。ここに謹んで陳謝いたします」とした上で、頭を下げた。

さらに、「今すぐ帰国することが叶わず、決して帰国する意思がないわけではありません。あといくばくかの猶予をいただけたら、これ幸いと思っております。必ず日本に帰国します」と強調した。また、これまで受け取った歳費はすべてNHK党に渡すとした上で、「帰国して国会で議員たる仕事をするまでは、一円も受け取る気はありません」と述べた。そして「できればこの若輩者に、もう一度だけチャンスを、猶予をいただけたらなと思います」と結んだ。

懲罰として「議場での陳謝」が行われる参院本会議を欠席したことで、今後、与野党から、除名を含む重い処分を求める意見が出てくるのは避けられない情勢だ。

(「イット!」3月7日放送より)