コーヒーの香りに包まれた癒しの時間を求めて、今月の情報誌Taktの特集「珈琲と紅茶」から高岡市と富山市に昨年オープンした注目のコーヒーショップを訪れた。関野神社の隣に佇む夫婦経営の温かな空間と、立山町から移転した本格派の純喫茶。それぞれが独自のこだわりを持ちながら、地域に愛される特別な場所となっている。

関野神社に寄り添う夫婦のコーヒーショップ

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高岡市の関野神社周辺は、昨年から次々と新しい店舗がオープンしている注目のエリアだ。その中でも神社のすぐ隣に位置する「MATSUKI COFFEE ROASTERY」は、2025年8月にオープンしたばかりのコーヒーショップである。

店を営むのは、仲良し夫婦の松木健宏さんと由紀子さん。コーヒーを担当する健宏さんとスイーツを手がける由紀子さんが作り出す空間は、オープンから多くの人々に愛されている。

「ふらっと来てもらって、ゆっくり過ごしてもらえたら嬉しい」と語る健宏さん。店では厳選した8種類の豆とオリジナルブレンドを合わせた9種類のコーヒーを提供している。

健宏さんのおすすめは「エチオピアウォッシュドのホットコーヒー」だ。「エチオピアが産地のコーヒー豆、すっきりと飲みやすいコーヒー」と説明する通り、その味わいは口当たりがすっきりしており、コーヒー初心者でも楽しめる一杯となっている。

アメリカ直伝のレシピが生み出すスイーツ

健宏さんのコーヒーに合わせるスイーツを手がけるのが、妻の由紀子さんだ。特に人気なのが「オレンジのカントリーケーキ」。「アメリカに住む叔父のレシピなんです。九州の私の実家になっているオレンジを使って焼きました」と由紀子さんが語るこのケーキは、ふわふわの生地とオレンジの香りが特徴的だ。

さらに注目すべきは「硬めのプリン」である。手間がかかるため毎日は用意できないレアな一品で、事前の販売予告はなく、食べられるかは運次第だという。この希少性が、常連客にとって特別な楽しみとなっている。

「この場所を特別な場所にするという思いはなく、自然な空気感の中で自分たちも、お客様にも過ごして欲しい」という健宏さんの言葉からは、夫婦が目指す店の在り方が伝わってくる。

立山町から移転した本格派純喫茶

続いて訪れたのは、2025年9月に立山町から富山市に移転オープンした「GUMP COFFEE ROASTERSセピア店」だ。店内に足を踏み入れると、どこか懐かしいレトロな空間が広がっている。

この店を営むのは、小倉一臣オーナーバリスタ。「おいしいものは誰でも好き。だからこそ、自分がおいしいと思う"自分の味"を大切にしています」と語る小倉さんのこだわりは、抽出方法にも表れている。

店では豆の個性を丁寧に引き出すハンドドリップと、香り高くクリアな味わいのサイフォン式の2つの抽出方法から選ぶことができる。小倉さんのおすすめは「サイフォンのホットコーヒーとクラシックプリン」の組み合わせだ。

抽出方法で変わるコーヒーの表情

「サイフォンでいれたコーヒーは、クリアできれいな味になるのが特徴。雑味が感じにくく、どんな豆でもすっきり飲めるいれ方。ドリップ式の方がより味が複雑になり、様々な味わいが出る」と小倉さんが説明するように、抽出方法によってコーヒーの表情は大きく変わる。

サイフォンで淹れられたコーヒーは確かにクリアで雑味のない味わいで、コーヒー本来の風味を楽しむことができる。これに合わせるクラシックプリンは、「THEレトロ」な見た目通りの懐かしい味わいだ。「甘くなり過ぎないように調整している」という小倉さんのこだわりが、コーヒーとの相性を一層引き立てている。

地域に根ざした愛される店を目指して

小倉さんのこだわりは営業スタイルにも表れている。「定休日なしで営業している。いろんな方がいつでも来られる居場所に。富山の方に認知された愛される店になったらいいなと思っている」という言葉からは、地域に根ざした店作りへの強い想いが感じられる。

コーヒーへの愛が溢れる小倉さんの姿勢は、店の随所に現れており、訪れる客にとって特別な体験を提供している。立山町から富山市への移転を経ても変わらぬこだわりが、新天地でも多くの人々を魅了している。

高岡市と富山市に誕生したこれら2つのコーヒーショップは、それぞれ異なるアプローチでありながら、共通して地域の人々に愛される場所作りを目指している。コーヒー一杯にかける情熱と、訪れる人々への温かな想いが感じられた。

(富山テレビ放送)

富山テレビ
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