フジテレビ系列で放送中の「坂上どうぶつ王国」に出演するなど、東京で活動中のタレント・桑原みずきさんが、1匹の犬を“殺処分”から救うため、故郷・高知に里帰り。元アイドルの動物保護にかける思いを取材した。

桑原さんが故郷・高知へ 帰郷のワケは?

桑原みずきさん:
(高知に帰ってきたのは)3カ月ぶり

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2022年12月、高知市出身のタレント・桑原みずきさんが高知龍馬空港に到着した。
桑原さんは、AKB48の姉妹グループで名古屋を拠点に活動するSKE48の1期生として、約4年半にわたりアイドルとして活躍。

今回、高知に帰ってきたきっかけは、県内の動物愛護ボランティアのSNSによる「このまま飼い主さんもしくは希望者が現れなければ殺処分になります」との投稿。野犬の保護や収容を行う、高知市の中央小動物管理センターで、数が増えすぎたため犬3匹の処分が決まったという内容だった。

桑原みずきさん:
ずっと私も拡散してたんですよ。「里親さん県外でも譲渡可能です」と。「あと1匹決まりました?」(と電話で問い合わせても)、「決まってない(処分は)明日や」となったので、「私が1回預かります。その子を東京の方に引き出してから里親を見つけます」と。その子にきょう会いに行きます

犬の里親探しのため、桑原さんは東京から高知へ向かった。

きっかけは愛犬と“あの人” 動物保護にかける思い

桑原さんがここまで熱心な理由には、今の愛犬で、もともと広島の保護犬だった「友美」の存在があった。

桑原みずきさん:
友美ちゃんは野良犬やって、殺処分対象になった。譲渡会してうちにつながったけど、同じ立場の子でも殺されていく子たちがおるっていうことを知ってしまうと、何もせずにはおれんなった

友美と出会ったことで、正しい育て方を広めペットを手放す人を減らそうと、桑原さんは2019年にドッグトレーナーの資格を取得した。

さらに、ある大物芸能人との出会いも理由の1つだった。それが俳優の坂上忍さんだ。

同じ舞台に出て知り合ったことがきっかけで、桑原さんは、坂上さんが千葉で運営する、犬や猫の保護ハウス「さかがみ家」のスタッフとして働くほか、テレビ番組「坂上どうぶつ王国」にも出演している。

桑原みずきさん:
私、きつい現場の方が性に合っちゅうというか。坂上さんなので、ボスが。ちょっとでも気がゆるんだら、すぐ怒られる。やりがいめっちゃありますね

と言いつつ、YouTube「さかがみ家のチャンネル」の動画では…

坂上忍さん:
人間のお皿もそのくらい、きれいに洗った方がいいわよ

桑原みずきさん:
洗ってます!

高知の元気な女性を意味する“はちきん”の桑原さん。坂上さんにも負けていなかった。

ついにご対面…保護犬のタンゴ

そんな桑原さんが訪れたのは、高知市朝倉の動物病院・アリスペットクリニックだ。県内で殺処分が決まった犬や猫を一時的に保護し、預かるシェルターとなっている。
この日、桑原さんを待っていたのが、クリニックの協力を受けながら保護活動をしている、宿毛市在住の吉村義文さんだ。

吉村義文さん:
(桑原さんの)存在は、「坂上家」でやられていることとか(は知っていた)、AKB出身の方…

桑原みずきさん:
SKEです! そこ大事(笑)

吉村義文さん:
こういう機会もいただいて大変ありがたい

桑原みずきさん:
(吉村さんは)処分にならないように引き出して、アリスペットクリニックに連れてくる

吉村義文さん:
引き出す前にSNSで発信させていただいて

「殺処分になる犬がいます」とSNSで呼び掛けたのが吉村さんだった。
吉村さんは、県内の殺処分ゼロを目指す一般社団法人「EVERS LINK」を立ち上げ、保護された動物の新しい飼い主を探す活動をしている。
これまでに犬や猫、およそ1,300匹の命を救った。

そして桑原さんが、保護犬と対面した。

桑原みずきさん:
タンゴ、初めまして

推定4歳から5歳のタンゴは、もともと南国市稲生の野犬で、捕獲器につかまったところを保護された。

桑原みずきさん:
かわいい顔しちゅう

吉村義文さん:
仲良くできるね

桑原みずきさん:
大人しい。固まってしまって

吉村義文さん:
猫かぶってるかもしれない

桑原みずきさん:
いっぱい、おもちゃ壊していいからね

人見知りで臆病な性格のタンゴに、桑原さんも苦戦している様子だった。

タンゴは、高知で引き取り手が見つからなかったため、桑原さんが東京に連れて帰り、新しい飼い主を探すことになった。

桑原みずきさん:
個人でやるのは初めての経験なので、何とも言えないですけど、譲渡先を必死になって探すというよりも、タンゴとの生活を大事にしながら、ご縁があったらつなぎたい

1週間後、タンゴは飛行機で東京へ。新たな生活が始まった。

当初は、桑原さんが東京で里親を探す予定だったが、友美とタンゴがすっかり仲良くなったため、そのまま飼おうと決心したという。

タンゴは殺処分にならなかったが、同じような境遇の犬や猫は県内にまだたくさんいる。
アリスペットクリニックでは、殺処分が決まり、預かった保護犬・ネコの譲渡会を定期的に行い、動物保護に努めている。

(高知さんさんテレビ)

高知さんさんテレビ
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