1月23日に始まった国会で、岸田首相は「物価上昇を超える賃上げが必要」と強調。物価の値上がりが続く一方、賃上げは実現するのか。
“値上げドミノ”で家計に打撃 電気も3割値上げか
東京・練馬区にある安さが売りのスーパーでは、値上げの波が続いていた。
スーパーアキダイ 秋葉弘道社長：
ペットボトル関係は2円上げたが、本来5円上げないと収益として以前と同じように取れない。食用油を使ったようなドレッシングも上がりました。値上げのドミノみたいな状態。
値上げラッシュは2月も続く。帝国データバンクによると、一部の冷凍商品やソース・ケチャップなど、4000品目以上が値上げの対象に。
また東京電力は、23日に電気料金の値上げを国に申請したと発表。認可されれば、家庭向けの電気料金が、6月1日から平均で29％値上げされる見通し。
都内で取材すると、「またですか？6月は暑くなる季節でエアコンが手放せないので、ドキドキします」など不安の声が多く聞かれた。
国会では、物価高への対応が最重要テーマの1つ。岸田首相はマスクを外して演説し、賃金を上げる決意を表明した。
岸田首相：
まずは足下で、物価上昇を超える賃上げが必要です。
賃上げの必要性を強調する岸田首相に対し、野党からは「本当に実現できるのか」と、疑問視する声も出ている。
年金未納疑惑に中条議員は？「増税隠し」演説に批判
課題が山積する通常国会。その初日に“渦中の人”になったのが、日本維新の会の中条きよし参院議員だ。
中条議員は、一部で報じられた約750万円の年金未納疑惑について問われ、自身のヒット曲「うそ」にかけて、こう答えた。
中条きよし議員：
僕は「うそ」をつきませんから。大丈夫です、歌だけですから。逃げも隠れもしませんから。
中条議員は「事実関係を確認して、幹事長に報告する」として、詳しいことは述べなかった。
もう1つ、この国会で焦点になるのが、防衛増税をめぐる議論。岸田首相は、防衛力強化のための約1兆円の費用を増税で賄う方針を示しているが、23日の演説では“増税”という言葉は使わず。
岸田首相が「日本の安全保障政策の大転換」と話す声を遮るように、「なんで増税って言わないんだ！」「増税って言わないと！」「ごまかしちゃだめだよ！」などと、野党席からヤジが飛び交った。
野党側は“増税隠し”だと批判を強めている。
立憲民主党 泉健太代表：
増税隠し演説でしたね。 増税という言葉を使わずに演説をした。見事な言葉遊びだなと思いましたが、増税隠し。
防衛増税をめぐり、国会は冒頭から与野党が激しくぶつかる論戦となりそうだ。
（「イット！」1月23日放送）
