新型コロナ感染が拡大する中国で、オムツの爆買いが起きるなど混乱が広がっている。

“おなかを下す”噂を信じオムツ爆買い

新型コロナの感染拡大が続く中国。薬の他に、最近あるものが大量に買われる様子がSNSに投稿されている。

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そのあるものとは…。

大人用オムツだと言うのだ。

投稿されたコメントを見ると、「新しいウイルス株は“おなかを下す”と聞いて、夫はこのオムツを買いました」

今のコロナ株は、“激しい下痢が特徴”との噂を信じ、オムツ買い占めが各地で広がっているという。

そして、街の理髪店ではこんな会話も聞かれるようになった。

理髪店を訪れた客:
髪を切りたいんですけど。

店主:
いいですよ。

理髪店を訪れた客:
どのくらい待ちますか?

店主:
そうだ、あなた陽性になったことは?

理髪店を訪れた客:
なったことはないです。

理髪店を訪れた客の女性は、新型コロナに感染していない。一方、店主や他の客は、感染後に症状が回復したばかりだという。

すると店主は、驚きの対応をした。

店主:
ダメダメ、陽性になったことがなければ早く出て。

理髪店を訪れた客:
えっ陰性の私がのけ者扱い?


なんと店主は、女性の入店を拒否。その理由は…。

店主:
ここで感染されるとつらいので。


中国では、大都市を中心に“コロナに感染していない人が少数派”とも指摘されている。

入国時の隔離措置が行われていない

中国政府は、1月8日から入国時の隔離措置を撤廃する方針を発表している。

しかし、隔離措置はすでに一部で行われていない実態がFNNの取材で明らかになった。

FNN取材班:
北京市にある隔離施設ですが、関係者によると2023年に入ってからは、ここにバスがやってきてもその日のうちに帰される人がいるということです。

本来であれば、海外から帰国する場合、隔離施設で5日間、その後、自宅などで3日間の隔離が必要。
しかし、施設のスタッフは次のように話す。

隔離施設スタッフ:
今は隔離施設に人はほとんどいないよ。これはいいことだ。全国が開放され、みんなの移動が自由になるよ。


一方、現地にある日系の旅行会社JTBには、渡航に関する問い合わせが数十件来ているという。

JTB北京支社・島田克己総経理:
ほぼ全て中国の方からのお問い合わせです。日本に興味ある方が、日本への旅行をしたいという中でいつ行けるのかと。

実は、観光ビザについては、まだ中国政府の許可が下りていない。
商用や留学などを除く“一般旅行”は、すぐには始まらない見通しだ。

それでもいざ解禁で旅行希望客が大挙することを想定し、JTBは準備を進めているという。

一方、日本やEU加盟国などは、中国からの感染流入を警戒し水際対策の強化を次々と表明している。

さらに、WHO(世界保健機関)も中国当局が発表してきた死者数などのデータが「過小評価」であると指摘。

透明性のある情報を開示していない

宮司愛海キャスター:
こうしたWHOの指摘に、早速中国は反発しています。
報道官は先程会見で、「中国は常にオープンで透明性を持って国際社会と情報を共有してきた」と述べました。

柳沢さん、ちょっと驚いた反論ですね。

ジャーナリスト・柳澤秀夫氏:
誰が言ってるんですか?と我が耳を疑ってしまいますね。
透明性のある適切な情報開示をしていない。しかも、過小評価してるんじゃないかっていう声があるからこそ、各国は水際での対策を強化してるわけですよね。

一番怖いのは、変異が起きていないかどうかですけど、これまでのところ中国側の情報に基づいてWHOは、新たな変異は起きていないと言っているんですが、我々としては徹底した水際対策を強化して、ゲノム解析も徹底的にやった上でやれることをやっていく。これに徹するという以外に手はないんじゃないんですかね

宮司愛海キャスター:
何しろ命にかかわることです。責任を持って対応してほしいと思います。
ただ、中国が態度を変えない以上は、各国が水際でしっかりと対応するしかないと思います


(「イット!」1月5日放送より)