アクロバティックな躍動感が魅力の「ブレイクダンス」の世界に引き込まれ、始めて4年で日本一に輝いた小学生の女の子が、福井で技の習得に励んでいる。「ブレイクダンスは人生」と話し、成長を続ける少女の夢を聞いた。
将来を期待される「小学生ブレイクダンサー」
身長137cmの小さな体から繰り出される力強いダンス。福井市内で練習に励む小学6年生の高橋凪さん(12)だ。

リングネームは「7G」、読みは本名と同じ「なぎ」だ。
2022年11月の全国大会で小学校高学年部門に出場し、全国から精鋭が集まる中、そのハイレベルの闘いを制し日本の頂点に輝いた。

ここ数カ月でさらにメキメキと実力を高め、将来のブレイクダンス界を担う逸材として期待されている。
往復2時間以上かけて“世界最高峰の技術”を師事
ブレイクダンスを始めたのは小学2年生のときにさかのぼる。先にブレイクダンスを習っていた姉を見ていたのがきっかけだった。
ブレイクダンス日本一・高橋凪さん:
ブレイクダンスの人をみて、かっこいいと思った。技ができたときにうれしいし、楽しい部分

高橋さんは石川・金沢市在住で、市内の小学校に通っている。ただ、「FLY(フライ)」というダンサーネームで活動する福井・勝山市の中村剛さんから指導を受けるため、約1年前から約100km離れた福井県まで来ている。

福井に通わない日も1日4時間の練習は欠かさないという。
ブレイクダンス日本一・高橋凪さん:
個別で教えてくれる先生も少ないから、福井まで来ている。自分の苦手な面やいい面を活かしてくれて、FLYさんからいろいろ教えてもらっている

FLYさんは世界大会準優勝の経歴を持っている。レッスンでは世界最高峰の技や、細かい技術を細かく伝授する。
ダンススクール ADVANSTAR・中村剛先生:
僕がいいと通ってくるからには、この先生すごいなとか、かっこいい存在でなければならない。
僕と凪がともに成長しあっている部分もあるかなと思ってるし、僕はずっとそれに応え続けたい

小さな身体に秘めた“ブレイクダンスにかける思い”
金沢市からの移動時間は往復2時間以上。それでも通い続ける高橋さん。そこにはブレイクダンスにかける熱い思いがあった。
ブレイクダンス日本一・高橋凪さん:
ブレイクダンスは人生。これからずっと付き合っていく、日常の中のめちゃくちゃ大事なことだと思う

ブレイクダンスは2024年のパリ・オリンピックから競技に加わることになった。日本一に輝いた高橋さんが見据えるのは、世界での戦いだ。
日本の「高橋凪」から世界の「7G」へ。小学6年生の少女の挑戦は、これからが本番だ。
(福井テレビ)