全国の店頭に並び始めた2025年の新米ですが、高値が心配されています。
小川屋米穀店・小川潤社長:
今年はすごく暑かったし水不足も心配したが、思ったよりもできが良くて安心した。
愛知・名古屋市の米専門店に先週並んだのは、旧暦の七夕、8月7日ごろに収穫される「七夕こしひかり」です。
仕入れ値は2024年と比べて1.5倍に。
気になる値段ですが、ブランド米ということもあり、5kgで税込み5980円でした。
小川屋米穀店・小川潤社長:
企業努力で、できるところまでがんばってこの価格。
福井・坂井市のスーパーで販売されたのは、地元のブランド米「ハナエチゼン」です。
値段は5kg税込み4514円で、2024年と比べると約1700円、6割ほど高くなっていました。
ところが、売れ行きは意外にも…。
PLANT2坂井店・須藤正人店長:
例年並みで売れている。新米を待っていた人もいるので、買っていく人も多い。
高値が心配される2025年の新米。
その理由について、宇都宮大学農学部の松平尚也助教は「農協が農家から買い取る概算金=前払い金が高くなっていることが1つの要因。もう1つが、2024年産の銘柄米が高止まりしていて、前より安く売るわけにもいかない」と話します。
18日に発表されたスーパーでの米の平均価格は、5kg当たり3737円で2週ぶりの値上がり。
また、備蓄米を含むブレンド米が値下がりする中、銘柄米の価格は高止まりしている状態です。
東京・板橋区にあるスーパーに行ってみると、備蓄米や銘柄米、ブレンド米はありますが、2025年の新米は見当たらず。
その理由について、スーパーマルヤスの松井順子代表は「今聞いている話の中では手が出ない。新米は出たての頃は価格が高騰するから、タイミングを見送ってから検討したい」と話します。
銘柄米は5kg当たり4000円超え。
21年産の備蓄米は5kg当たり約2000円で、かごに積まれて販売されていました。
この随意契約による備蓄米ですが、農水省は販売期限を原則残り2週間の8月末までとしています。
スーパーマルヤス・松井順子代表:
8月中に販売を完了しなければいけない決まりもあり、点数制限を解除した。残り1割を切っている。
販売期限を迎えてしまった備蓄米はどうなるのか。
松井代表は「売り切れなかったらどうなるとは政府からは言われてない。在庫を抱えていたら延長希望したと思う」と話します。
専門家は、この販売期間が新米の価格に影響する恐れを指摘しました。
宇都宮大学農学部・松平尚也助教:
小売りからは販売期間の延長の要請が出ている。小泉農水相は販売期間の延長についてはまだ言及していない状況で、その可能性を残しているということは聞いている。備蓄米の販売期間が延長されると、新米の価格にも影響が出てくると言える。
専門家によると、新米の価格が安くなる可能性もあるといいますが、注目が集まります。