広島東洋カープの新入団選手発表会見が12月12日、広島市内で開かれた。ファンを招待した会見は3年ぶり。2023年シーズンから新しくチームに加わる10人の若鯉たちが、プロの世界へ飛び込む決意を語った。
新井監督と熱烈カープファンの前で
広島市内のホテルで行われたカープの新入団選手発表会見。
新井監督と大勢のファンが見守る中、10人のルーキーたちが入団への思いを語った。会見では「ファン倶楽部会員からの質問コーナー」も設けられ、場内は期待の高まりと熱気に包まれた。
ドラフト1位から7位まで、支配下で指名された選手のインタビューを一挙紹介。
ドラ1斉藤、先発で2桁勝利できる投手に
ドラフト1位・斉藤優汰 投手：
苫小牧中央高校から来ました斉藤優汰です。素直にうれしい気持ちでいっぱいです
（Q.選手としての強み・特徴は？）
ドラフト1位・斉藤優汰 投手：
武器であるストレートを軸に変化球でカウントを取って、三振を取りにいくのが自分のスタイルだと思います。先発を任されて2桁勝利できるような投手になりたいです
（Q.来シーズンから球団アドバイザーに就任する黒田博樹さんに聞いてみたいことは？）
ドラフト1位・斉藤優汰 投手：
マウンドでの心構えや変化球に対する考え方、バッターにどんな気持ちで向かうのかを聞いてみたいです
（Q.地元・北海道を離れて初めての広島生活。楽しみにしていることは？）
ドラフト1位・斉藤優汰 投手：
ごはんがおいしいと聞いているので、楽しみです。広島名物のお好み焼きや尾道ラーメンを食べてみたいです
斉藤投手は北海道出身、将来のエース候補として期待される最速151キロの高校生投手だ。
会見後のインタビューでは道産子ならではの不安も語ってくれた。
ドラフト1位・斉藤優汰 投手：
北海道の夏は他に比べたら涼しい方だと思うので、広島は暑さが違うと思うんですけど、その暑さに慣れるかどうかが不安です
ドラ2内田、難しいほど燃えるタイプ
ドラフト2位・内田湘大 選手：
利根商業高校から来た内田湘大です。自分の順番が迫るにつれ心拍数が上がっちゃって、緊張がすごいです
（Ｑ.プロ野球選手になった実感はわいてきた？）
ドラフト2位・内田湘大 選手：
わきすぎて、あふれています。まだまだ粗削りの部分があるんですけど、これからカープに入って人一倍練習して、1軍に上がって活躍できるまで頑張るので応援お願いします
（Ｑ.プロではこれまでと異なるポジションを任されることもあるが、挑戦への意欲は？）
ドラフト2位・内田湘大 選手：
サードはあまり守ったことがないポジションですが、難しいほど燃えるタイプなので。どんどんチャレンジしてチャンスをつかんでいきたいと思います
（Q.プロの舞台で達成したい目標は？）
ドラフト2位・内田湘大 選手：
目標は高く「打者5冠」を目指したいです
内田選手のアピールポイントは”野球を全力で楽しめること”。目標にカブス・鈴木誠也選手を掲げる未来の大砲候補だ。
ドラ3益田、あだ名は「まっすー」
ドラフト3位・益田武尚 投手：
東京ガスからまいりました、益田武尚です。今日はファンの方がたくさんいらっしゃって、とてもうれしい気持ちと自分がやっとプロ野球選手になれた気持ちでいっぱいです
（Q.プロでの目標は？）
ドラフト3位・益田武尚 投手：
まずはチームを勝たせられるような投手になって、広島東洋カープで優勝できるように日本一をとれるように、自分が戦力になれるように頑張っていきたいなと思っています
（Q.チームメイトやファンから何と呼ばれたい？）
ドラフト3位・益田武尚 投手：
社会人時代は「まっすー」と呼ばれたり、下の名前が武尚（たけひさ）なので「たけひー」と呼ばれるかどちらかでした。ぜひファンの方はどちらでも…よろしくお願いします
社会人野球の強豪・東京ガスから入団した益田投手。東京ガスでは先発・中継ぎ・抑えの全役割を経験した。最速153キロの即戦力右腕に期待がかかる。
ドラ4清水、3割30本打てる捕手目指す
ドラフト4位・清水叶人 選手：
健大高崎高校からやって来ました清水叶人です。夢のプロ野球選手になれたのが1番嬉しいです。まだまだ18歳のクソガキではありますが、これから応援よろしくお願いします
（Q.どのような選手を目指したいか？）
ドラフト4位・清水叶人 選手：
カープの坂倉選手のような打てる捕手を目指していきたいです。坂倉選手と同じ”高卒ドラフト4位・捕手”なので、「高卒でどのような練習をしたか」を聞いてみたいです
（Q.キャッチャーとして、ピッチャーをリードするうえで心がけていることは？）
ドラフト4位・清水叶人 選手：
”打てる捕手”という肩書きですが、キャッチャーは”守”がメインなので、ピッチャーとコミュニケーションを取りながら戦略を考えていけたらと思います
清水選手は「3割30本打てる捕手を目指したい」と具体的な数字を掲げた。
ドラ5河野、目の前で見た優勝が憧れ
ドラフト5位・河野佳 投手：
大阪ガスからやってまいりました河野佳です。カープの投手陣は層が厚くて自分が入る隙間は少ないと思いますが、必死に食らいついて一軍で投げられるように頑張りたいです
（Ｑ.目標とする選手は？）
ドラフト5位・河野佳 投手：
元カープの黒田博樹さんです。技術面だけでなく人として皆さんから愛される、尊敬される方なので、自分もそのような選手になりたいなと思います
小学5年生から広島で暮らし、マツダスタジアムで観戦経験もあるという河野投手。
（Q.マツダスタジアムでの思い出は？）
ドラフト5位・河野佳 投手：
マツダスタジアムの近くに住んでいたので、よく歓声が聞こえていたし球場にも足を運んでいました。カープ3連覇の時は、4番が新井監督で黒田さんが投げて…リーグ優勝を目の前で見させていただきました。憧れもありますし、自分もその中心人物になっていきたいという思いもあります
さらに河野投手にはファンも驚くこだわりが…。
（Q.マイルールやゲン担ぎはある？）
ドラフト5位・河野佳 投手：
トイレットペーパーの三角折りだけはいつもやるようにしています
続けて記者から「球場のトイレで三角折りを見たら、河野投手が入ったんだなと思えばいい？」と聞かれ、河野投手は「はい。そのように思っていただければ…」と会場を沸かせた。
ドラ6長谷部、目標は先輩 栗林投手
ドラフト6位・長谷部銀次 投手：
トヨタ自動車から来ました長谷部銀次です。どんな場面や局面でも自分のピッチングができる、力強いストレートを投げられるというところが自分の1番の強みです。数字は後からついてくるものだと思うので、まずは1軍で1年間しがみついて自分のピッチングをやっていければと思います
（Q.お手本とするピッチャーは？）
ドラフト6位・長谷部銀次 投手：
トヨタ自動車の先輩でもある栗林投手が僕のお手本だと思っています。ほしいところで三振を取れますし、年間を通して高いパフォーマンスを発揮している点でも目標とする選手です
（Q.カープではどんな役割を担っていきたい？）
ドラフト6位・長谷部銀次 投手：
中継ぎとして期待してもらっていると思うので、任された場面でしっかりとアウトを取れる投手になれたらと思います
（Q.対戦してみたいバッターは？）
ドラフト6位・長谷部銀次 投手：
ヤクルトの村上宗隆選手と対戦してみたいです。左バッターのインコースにも投げられることが自分の強みでもあるので…
長谷部投手はプロ野球において貴重な左のリリーバー。ファン倶楽部からの「人生で初めてのグローブは？」という質問には「両親に買ってもらった赤いグローブ。嬉しくて、その日の夜はグローブと一緒に寝ました」と微笑ましいエピソードも披露した。
ドラ7久保、好きな色はカープの赤
ドラフト7位・久保修 選手：
大阪観光大学からまいりました久保修です。スピード感あふれるプレー、そして肩に自信があるのでそこを1番アピールしていけたらいいなと思います。積極的でアグレッシブなプレーも自分の持ち味だと思っているので、それをどんどん生かしていきたいと思っています
（Ｑ.対戦したいピッチャーは？）
ドラフト7位・久保修 選手：
巨人の戸郷翔征投手です。同級生ということもあって、負けたくない気持ちがあります
（Ｑ.カープの赤いユニホームは似合うと思うか？）
ドラフト7位・久保修 選手：
自分の好きな色が赤なので、チームカラーの赤は似合うと自分の中では思っています
創部11年目の大阪観光大学硬式野球部から初のプロ野球選手になった久保選手。プロでの目標を聞かれ「何か輝くものを放てる選手を目指して、1日も早く熱狂的なカープファンの前でプレーしたい」と話した。
12球団で1番アットホームで家族的
この日は支配下で指名された選手7人に続いて育成1位名原典彦選手、育成2位中村貴浩選手、育成3位辻大雅投手の3人も会見に臨んだ。そして最後に、2023年シーズンから指揮を執る新井監督がルーキーたちへエールを送った。
新井貴浩 監督：
新しく”家族の一員”となった10人の話に、約25年前、ドラフト6位で入団した自分の姿を重ね合わせていました。自分に対する期待、夢や希望、そして不安…さまざまな感情が入り混じった中ですごく緊張していたなと思い返しながら聞いていました。安心してください。カープは12球団一、アットホームで家族的な球団です。焦らなくていいので、一緒に頑張っていきましょう！
新たに”家族の一員”となった新井カープ1期生。未来のチームを担う姿が楽しみだ。
（テレビ新広島）
