広島が誇るソウルフード・お好み焼きを中東のヨルダンに伝える…そんな夢のような話が現実となった。2週間の現地滞在を終えたメンバーが、12月9日、広島県の湯崎英彦知事を表敬訪問し現地での様子を報告した。
駐日ヨルダン大使から直々に依頼
12月9日、広島県知事を表敬訪問したお好み焼き店「いっちゃん」の店主・市居馨さん。

お好み焼き「いっちゃん」・市居馨さん:
ヨルダンでできる”ヨルダンのお好み焼き”を…

JR広島駅近くにあるお好み焼き店「いっちゃん」。

この店に、駐日ヨルダン大使が来たことで今回のプロジェクトは始まった。店主の市居馨さんと写真に写るのは、2021年の原爆の日(8月6日)に広島を訪れた駐日ヨルダン大使だ。

お好み焼き「いっちゃん」・市居馨さん:
店に大使が訪れ「お好み焼きをぜひヨルダンに」というお話をいただいたが半信半疑で、まさかそんなことが実現することはないと思っていました

麺はパスタを使用、豚肉の代わりに鶏肉
2022年10月、お好み焼きの味とともに”平和”を伝えてほしいというヨルダン大使館からの招待で、オタフクソースの担当者と2週間現地で滞在。

イベントでお好み焼きを振る舞い、料理学校では作り方を教えた。

お好み焼き「いっちゃん」・市居馨さん:
今後もヨルダン現地の人が作ることを考えると、麺はそばではなくパスタしかない。それに、豚肉が食べられないということで鶏肉を使おうと。モモ肉だと味が濃すぎるのであっさりしたムネ肉を使いました

お好み焼きが日本・ヨルダン関係を発展
ヨルダン・現地の声:
市居さんの講習は楽しかったです

ヨルダン・現地の声:
今回、市居さんの貴重なヨルダン訪問により、日本とヨルダンの文化交流は大きく前進しました

湯崎英彦 知事:
まさに広島の”大使”になっていただいたという感じですね

お好み焼き「いっちゃん」・市居馨さん:
誰でも食べられるお好み焼きなのに、世界中の人がこんなに注目してくれる。私たちが思う以上に、お好み焼きの力はすごいなというのを改めて思い知らされた気がします

大々的に日本からヨルダンへ招待されたのは今回が初めてだという。広島のお好み焼きは戦後の復興とともに広まった”平和の味”。その味が海を越えて広がり、やがて世界平和に結びつくことを願わずにはいられない。
(テレビ新広島)