木原誠二官房副長官は4日、フジテレビ系『日曜報道 THE PRIME』(日曜午前7時30分)に出演し、サッカーのワールドカップ(W杯)カタール大会で、決勝トーナメントに進出した日本代表が勝ち進んだ場合、国民栄誉賞の対象とすることに前向きな姿勢を示した。

1回戦で日本がクロアチアに、韓国がブラジルに勝つことを前提に「ベスト4(が懸かる戦い)で、日韓戦を観てみたい」と話した。

初の8強入りとなった場合に国民栄誉賞を検討するかを問われた木原氏は「まだ早い。この先まだある。しっかり応援して、それでまた考えましょう」と返答。さらに「その先まで行ったら、国民栄誉賞も(検討するか)」と重ねて問われると、「もう…、(そう)でしょう」と笑いながら応じ、検討する考えを口にした。

番組では防衛費増額の財源についても議論。木原氏は当面は歳出改革や余った新型コロナ対策予算などで財源を捻出する考えを示し、安定財源の確保は2027年以降になるとの認識を示した。

木原氏は「(歳出改革で)足りなければ、国民に広く負担をお願いする」と述べ、増税の可能性を示唆した。一方で「与党内の議論が重要だ。今、決め打ちする必要はない」とも指摘。「年内にはある程度の方向性を示したい」とも述べた。

また、2023年度税制改正をめぐり、金融所得課税強化に否定的な考えを表明。「NISA(少額投資非課税制度)拡充で、国民に投資をしてもらおうという時に逆方向のメッセージを出すのはどうなのか。成長を生んで分配していくのが順番だ」と強調した。

以下、番組での主なやりとり。

梅津弥英子キャスター(フジテレビアナウンサー):
改めて(サッカーW杯の)決勝トーナメントだが、4日にオランダとアルゼンチンが1回戦を勝ち進んだ。日本代表は初のベスト8進出をかけて、5日にクロアチアと戦う。クロアチアに勝てば、次はブラジル対韓国の勝者と戦うことになる。

松山俊行キャスター(フジテレビ政治部長・解説委員):
木原さん、クロアチア戦に勝てば、日本代表は初のベスト8進出だ。森保一監督の言う「新しい景色」が見られたら、国民栄誉賞(検討)の話は出てくるか。

木原誠二氏(内閣官房副長官):
まだ早い。この先まだあるから。しっかり応援して、それでまた考えましょう。

松山キャスター:
その先まで行ったら当然、国民栄誉賞も(検討するか)。

木原氏:
もう…、(そう)でしょう。でも、まずベスト4(が懸かる戦い)で日韓戦を観てみたい。

松山キャスター:
共同開催した国同士ですからね。

木下康太郎キャスター(フジテレビアナウンサー):
政府は来年度から5年間の防衛費について大幅な増額を検討している。これまでの各5年間の防衛費を見ると20兆円台を維持してきた。2019年から23年は多かったが、それでも25.5兆円だ。23年から27年度は40兆円を越す方向で検討を進める方針だという。

松山キャスター:
防衛費増額の財源を恒久的に確保するために、消費税や法人税の増税を検討すべきだという意見が与党幹部から出ている。政府の有識者会議からも恒久的な安定的な財源が必要だとして増税を支持する主張が出ている。やはり何らかの形で増税は必要か。

木原氏:
2つはっきりさせる必要がある。1つは、これから5年間で緊急的に防衛力を強化すると言っている。緊急事態で強化をするということだから、財源がないからといってやらない、やれないということではないと、岸田総理は明確に言っている。従って2027年(令和9年)に向かって5年間は財源のあるなしにかかわらず、やるべきことはやる。2027年である程度の防衛力が達成した場合、その後維持、強化することもあるかもしれない中で、2027年以降、きちっとした財源をどう確保していくかということが今問われている。まずやらなくてはいけないのは歳出改革だ。無駄な予算をなくし、財源を捻出していく。その先、足りないことがあれば、国民の皆さんに広くご負担をお願いすることがあるかもしれないが、これは税に関わることだから、政府が、と言うよりは与党で、国民の代表である議員の皆さんによく議論をいただいて、それを踏まえて考えていくことだ。

松山キャスター:
岸田総理が2027年までの財源の規模と財源措置について明らかにすると言っているが、来年度予算分だけではなく、5年後の分まで含めてどれくらいの規模の税金と国債でやるのか、その比率までも年内に明らかにする方針か。

木原氏:
岸田総理が年内に決めたいと言っていることは2つある。1つは5年間でどれぐらいの防衛費を措置して何をやるか、この中身をしっかり決めたいということ。それから2027年に向けてその財源をどうしていくかということをある程度決めていきたいということ。税目やどの予算を削るのか、どこまで決められるのかというのは、与党内の議論は大変重要で、いま決め打ちでやる必要はない。ただ、ある程度の姿を示さなければ、国民に対して無責任だ。岸田総理はしっかり決めていきたいと思っていると思う。

松山キャスター:
年内に方向性までは決めるということか。

木原氏:
岸田総理はそう思っていると思うが、いま与党で議論いただいているから、それを踏まえながらやりたい。

橋下氏:
歳出改革でこれ(防衛費増額)をまかなうべきだというのは、政府の誤魔化しだ。一般会計歳出で社会保障費には触れないと。歳出改革といっても、もう切るところはほとんどない。いや、無駄なところはあるが、およそ何兆円が出てくるような話ではない。防衛費GDP2%目標について僕は賛成だが、防衛費ばかり増えて喫緊の課題の少子化対策はどうなるのか。子どもの出生数は年間80万人割れが確実などと言われ、武器ばかりが増えて子どもがいない国でいいのか。

木原氏:
橋下さんは「歳出改革で兆円単位は出てこない」と言うが、それは一年では出てこない。しかし、歳出改革というのは、例えば、1,000億円を毎年毎年改革していけば5年後には5,000億円になり、それ以降はずっと5,000億円が積み上がる。2,000億円ずつやれば5年間では1兆円になる。歳出改革の努力は決して無駄ではない。ちゃんとやれば兆円単位のものが出てくる。ただ、それでも、では、今回やろうとしている防衛力の抜本的強化に足りるのかといわれれば、それは多分足りないのだろうと思う。だからこそまず歳出改革の努力をさせていただいて、その後、国民の皆さんにも広くご負担を、お支えをいただきたいということを総理は明言している。それが先ほどの議論で年内にそういったある程度の姿、方向性はお見せしたいということだ。いずれにしても、歳出改革で兆円単位が出てこないということは全くない。

橋下氏:
防衛費だけでなく子育て関連費(増額)をやれば、もう10兆単位の金が必要になる。歳出改革はやってもらいたい。でも、歳出改革を政治家はほとんどやれない。批判が出るからだ。岸田総理には批判を覚悟の上で歳出改革もやってもらう、子育て関連費も増やしてもらう。歳出改革の最優先は文通費だ。それすらできない政治家が歳出なんかカットできるわけない。自分たちの月額100万円の小遣いの改革すらできなかったら、日本の改革はできない。

梅津キャスター:
防衛費と少子化対策の両輪は大きなテーマだ。

木原氏:
岸田総理は少子化対策、子育て予算についても期限は明示してないが、倍増していきたいと言っている。当然、財源が必要になることで両輪としてしっかりやりたい。

橋下氏:
10兆円くらいの規模を考えないと、防衛費と子育て関連費を同時に増やせない。これは国だけが増やすのではなく、(国と地方の関係を抜本的に見直して)地方にも責任を負わすような国の形にしないといけない。

松山キャスター:
兆円単位の金の捻出という意味では、例えば、外為特会、財政投融資の特別会計からの捻出も検討されているようだが、その可能性はあるのか。

木原氏:
ありとあらゆる可能性を探らないといけない。外為特会に限らず、新型コロナ対策の金もある程度残っているものもある。

松山キャスター:
予備費からの捻出も考えているということか。

木原氏:
予備費というか、使い切らなかったものがある程度あるから、そういったものも含めて考えていくということだ。

松山キャスター:
NISA(少額投資非課税制度)拡充と合わせた金融所得課税(強化)をどう考えているか。

木原氏:
大事なことはメッセージだ。NISA拡充は、一般の国民の皆さんにも低所得の方にも中所得の方にも投資をやってもらおうということ。その時に金融所得課税強化という逆方向のメッセージを出すのはどうなのか、と個人的には思っている。

橋下氏:
高額所得者のいわゆる「1億円の壁」問題があり、岸田総理は課税を強化すると(自民党総裁選出馬の時に)言っていたが、NISA拡充に伴う課税強化はしないということか。

木原氏:
する、しないは、これから与党でしっかり議論をいただければいいが、政策には順番がある。今回NISA(拡充)で投資拡大ということをやるときに、逆ベクトルのメッセージはなるべく少ない方がいい。まず成長を生んで、そして分配していくというのが順番だから間違いないようにと個人的には思う。

記事 108 日曜報道THE PRIME

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