寒さが本格化する中、毎年増加する「しもやけ」。生活環境の向上により“過去の病気”と思っている人も多いが、今も昔も患者数は変わっていないという。また放置していると、危険な病気が隠されていたというケースもある。
症状や対策、予防について専門の医師に聞いた。

“寒暖差”が引き起こす「しもやけ」

しもやけというと、寒さが厳しくなる真冬に発症するというイメージがある。しかし、実際は初冬や春先に症状を訴える人が多いと話すのは、福井赤十字病院・皮膚科の加畑雄大医師だ。

福井赤十字病院 加畑雄大医師
福井赤十字病院 加畑雄大医師
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福井赤十字病院 加畑雄大医師:
ちょうど11月下旬からが増えてくる時期。暖かい日があったり寒い日があったり、寒暖差があると、しもやけになりやすいので注意してください

気温が下がると指先の血管が細くなる
気温が下がると指先の血管が細くなる

指先が痛がゆくなるのが、しもやけの特徴となる。それを引き起こす要因は「寒暖差」だ。気温が下がると指先の血管が細くなり、血流が弱くなる。

暖かくなると血流が戻る
暖かくなると血流が戻る

一方、暖かくなると血管が開き、血流が戻る。これを何度も繰り返すことで、指先など末端部位に刺激が加わり、しもやけの症状を感じる。

特に手袋をせずに屋外で遊ぶ子供や、年齢とともに血の巡りが弱くなる高齢者は、しもやけになりやすい傾向がある。

福井赤十字病院 加畑雄大医師:
軽症の場合は、赤くなって痛がゆい症状で済む。ただ症状が激しいと、指先の皮膚がただれたり、かさぶたが出たり、内出血のような症状が出たりする

2つは全く異なる症状なのです!
2つは全く異なる症状なのです!

しもやけは医学用語で凍瘡(とうそう)と言われる。似たような言葉に凍傷(とうしょう)があるが、2つは全く異なる症状だという。

“凍傷”は指先の壊死に注意
“凍傷”は指先の壊死に注意

福井赤十字病院 加畑雄大医師:
凍傷は寒さにより指先の血流が完全に途絶えて、指先が壊死(えし)する。壊死すると元に戻ることはない。登山の際に凍傷になるケースが多い

しもやけの予防法として、外出時には手袋や耳当てをするのが効果的だ。

温かくすることが大切
温かくすることが大切

手袋や靴下は、ぬれた状態が続くと冷えるので、新しいものに取り換えることが大切となる。また、着圧ソックスは血管がしめつけられるので、しもやけが悪化しやすい。寒い日には手袋や耳当てをして、身体の末端部位を温めることが重要となる。

福井赤十字病院 加畑雄大医師:
温度変化によって引き起こされる皮膚の炎症なので、温めれば治る。なるべく家の中を暖かくし、足先が冷える人は靴下やスリッパをはいて過ごすようにする

難病・全身性強皮症を見逃さないで

しもやけだと思い込み放置していると、ほかの怖い病気が隠されているおそれがあるとも指摘する。

福井赤十字病院 加畑雄大医師:
しもやけに似た症状が出る病気に、全身性強皮症がある。しもやけのような症状から始まることが多い

全身性強皮症とは、免疫機能に異常が起き、自身の正常な組織を攻撃するという自己免疫疾患の1つ。難病にも指定されている。

夏でも指先が冷たく、しもやけのような症状が出たり、寒いところに行くと指先が白くなるなどがある。だんだんと皮膚が硬くなり、血管が細く途絶えて指先が壊死することも。中年以上の女性に多いが、男性や子供でも発症するおそれがある。詳しい原因は分かっていない。

このような症状があったら病院へ
このような症状があったら病院へ

福井赤十字病院 加畑雄大医師:
自分ではしもやけだと思って過ごしていたが、病院に来て初めて病気が見つかる場合もある。夏でも指先が痛くなって困ったり、毎日気を付けていてもしもやけになるなどの症状があれば、病院を受診して相談してほしい

(福井テレビ)