広島の路面電車として知られる広島電鉄が、“地元愛”あふれる企画を計画。
クラウドファンディングで資金を募り、地元のスポーツチームや楽団を応援するラッピング電車を走らすというもの。1年がかりのこの企画にかける思いを取材した。

社内で地元を盛り上げる企画募集 クラファンで“地元”応援

この記事の画像(16枚)

広島電鉄の車庫で、女性社員が乗り込んだのはサンフレッチェ広島を応援する電車。

(Q.いま何を?)
広島電鉄 地域交流事業課・坂元麻里 係長:
これ、電車の車掌が名札を入れるところなんですが、これを新しいのに変えようと思っているので、こちらも返礼品にしたいなと思っている

クラウドファンディングの返礼品に…
クラウドファンディングの返礼品に…

広島電鉄は11月、初めてクラウドファンディングに挑戦しようとしている。

坂元麻里 係長:
いま広島は再開発が進んでいて、街が大きく変わってきているので、広島電鉄としても新しいことをやってみたい

企画したのは、広島を拠点に活躍する”3大プロ”…野球のカープ、カップ戦で初優勝を遂げたサンフレッチェ、オーケストラの広島交響楽団を応援する初のフルラッピング電車。

これまでの電車は部分的なラッピングに留まっていた。その電車を地域の人たちとともに思いを一つにして作り上げたいと、クラウドファンディングの形を選んだ。

カープのフルラッピング電車のイメージ画像
カープのフルラッピング電車のイメージ画像

また、この企画の背景にはこんな思いも…

広島電鉄・椋田昌夫社長:
広島電鉄もコロナで厳しい環境ですから、若い人にいろいろと考えていることがあったらチャレンジしたら、ということを言ったら、いろいろと、どんどん企画が生まれている

目標は2660万円…鉄道ファンをターゲットにしたレアな返礼品も

鈴木崇義記者:
こちらの部屋では、いままさにクラウドファンディングに向けた最終的な打ち合わせが行われています。大詰めということで、かなり真剣な表情ですね

(オンライン会議)
クラウドファンディング企業の担当者:

2660万円の達成に向けて、この初動の5日間が非常に大事なポイントになります。スタートダッシュで30%以上クリアしたプロジェクトは、9割近くが達成をしている実績があります

クラウドファンディング企業とのオンライン会議
クラウドファンディング企業とのオンライン会議

その目標を達成するため、大きなカギを握るのが返礼品選び。

(Q.次はどちらへ?)
坂元麻里 係長:
ちょっと倉庫に…。ここかな…私もあまり入ったことがないので…電車の運行で使われる道具の予備などが置かれている倉庫

坂元麻里 係長:
わ!すごい! 中古の車掌カバンは、今のところ10個準備しようと思っている

中古の鉄道物品のほかにも電車内への寄付者の名前掲出や、非売品などが詰め込まれた広島電鉄特産品セット、サイン入りサッカーボールや広島交響楽団のナイトコンサートへの招待など、3団体に関わる返礼品も幅広く用意される。

坂元麻里 係長:
本当にドキドキだなというのが正直なところだが、皆様のお力をいただきながら成功させていきたい

フルラッピング電車のイメージ画像
フルラッピング電車のイメージ画像

このクラウドファンディングは11月1日からスタート、フルラッピング電車は2023年2月以降に運行開始となる予定。

(テレビ新広島)

テレビ新広島
テレビ新広島

広島の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。