1971年に東京・渋谷で起きた「渋谷暴動事件」で、警察官に対する殺人罪などに問われた過激派「中核派」の活動家・大坂正明被告(73)の初公判が、きょう午前10時から、東京地裁で開かれた。

罪状認否で、大坂被告は「5つの罪名すべてで無実であり、無罪である」と主張した。捜査段階では、自らの身元を明かさなかった大坂被告だが、きょうの人定質問では、「大坂正明」などと淡々と答えた。

渋谷暴動は、71年11月14日、中核派の呼びかけで、沖縄返還協定に反対する学生らが、渋谷に集結。デモ隊が暴徒化し、派出所や機動隊員らが襲撃されたもの。

大坂被告は、デモの警備中だった新潟県警の中村恒雄巡査(21)を、仲間と共に火炎瓶や鉄パイプなどで襲撃し、殺害した他、別の警察官3人にもケガをさせ、派出所に放火したなどとして、殺人、現住建造物等放火、傷害、公務執行妨害、凶器準備集合の5つの罪に問われている。

大坂被告は、翌72年に指名手配され、潜伏生活を続けていたが、2017年に広島市内のアジトで、大阪府警に身柄を確保された。

東京地裁は、今回の裁判について、中核派が過去に関わった事件などを考慮し、裁判員に危害が及ぶ恐れがあることなどから、裁判員裁判の対象から除外する決定をした。審理は、現段階で来年3月までの22回が決まっているが、事件から51年が経過し、当時の証人の記憶や証拠を、どのように判断するかが争点。