フランスで燃料不足が深刻化し、暴力事件に発展。石油会社が「ロシアに燃料を提供した疑惑」も報じられ、燃料をめぐる争いで社会が大混乱しています。

ガソリンをめぐり…相次ぐ“暴行”

フランスのガソリンスタンドで10月に撮影された映像。

車から出てきた男性が、画面中央の男性につかみかかると、足を払って地面へと倒します。

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さらに、体と顔を激しく蹴り上げています。

現地メディアによると発端は「どちらが先に給油するか」ということだったといいます。

さらに、別のガソリンスタンドでも。

激しく言い争う男女。警備員が制止しようと2人の間に入りますが、女性は男性につばを吐きかけます。

すると、男性は激高し、女性を車に叩きつけたのです。このトラブルの発端も、やはりガソリンをめぐるものだったといいます。

ガソリンスタンドに長蛇の列も

いまフランスのガソリンスタンドで、こうした騒動が相次いでいる理由。それは、深刻なガソリン不足です。

フランスでは9月下旬からエネルギー大手企業の製油所で従業員が賃上げを求めるストライキを続けていて、ガソリン供給に支障が出ているというのです。

現地報道によると、8つの製油所のうち6カ所でストライキが起きており、フランス全国の3割のガソリンスタンドで燃料が不足しているといいます。また、道路にも給油待ちの車がズラリと長い列を作っています。

フランスでは9月のガソリン価格が1リットル約256円。現地在住の日本人によると「3時間並んだ」という声や「ガソリンが入手できないので出勤しない人もいる」という声も聞かれました。

ロシア機に燃料供給の疑惑

フランスで続くガソリンをめぐる混乱。

そこに「仏エネルギー大手企業がロシア機に燃料を供給した疑惑」も。ウクライナに侵攻するロシアの航空機に、フランスのエネルギー大手企業が燃料を供給した疑惑が浮上。

現地メディアによると、ウクライナとフランスの団体が「戦争犯罪での共謀」行為に及んだとして、フランス国家テロ対策検察庁に同社の訴追を求める書類を提出したといい、ガソリンをめぐる混乱にさらに拍車をかけるような事態となっています。

(めざまし8 10月19日放送より)