9月に入り、台風のニュースが増えている。そんな台風以上に、いつ起こるか分からないのが、地震や津波だ。台風対策と同様に、地震や津波に対する防災意識も、日頃から高めておく必要がある。災害に備え、今私たちできる事を考える。

これまで"大地震起きにくい"とされてきたが…沖縄近海でM8クラスの恐れ

2022年3月に会見した、政府の地震調査委員会。

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沖縄・与那国島周辺では、今後30年以内にマグニチュード7~7.5程度の大地震が起こる確率が90%程度以上。さらに、確率は不明としながらも、南西諸島周辺および与那国島周辺で、マグニチュード8クラスの巨大地震が発生する恐れがあると発表した。

琉球大学・中村衛 教授:
今回はじめてマグニチュード8クラスの(巨大地震が)起こる可能性があると示した。沖縄の場合には、本当は地震があるにも関わらず、そういう記録が少なかったために過少評価されたんですね。それが現状まできています

南西諸島周辺の地震を研究する琉球大学の中村教授は、沖縄ではここ100年間大きな地震が少なかった事から、「大地震が起きにくい地域」とみなされてきたと指摘。

このため、建築基準法で定める建物の耐震性も、沖縄は他の地域と比べ3割ほど低く設定されている。

琉球大学 中村衛 教授:
沖縄の場合、耐震性が低いのが多いので、どうしても本土に比べると同じ揺れに対しても被害にあいやすいという特徴があります。
たまたま、最近100年程度(大地震が)ないだけで、基本的には沖縄は、日本の平均的な揺れ具合はあります

重さ200トンの「津波石」が物語る…巨大地震・大津波の痕跡

251年前の江戸時代に起きた「明和の大津波」。石垣島近海でマグニチュード7.4の大地震が発生し、宮古・八重山で約1万2千人が犠牲となった。

この時に海から陸に運ばれてきた「津波石」が、2012年、石垣島で新たに2つ発見された。

大きいもので長さ11メートル、重さは約200トンあり、河口から約450メートル離れたマングローブ林で見つかった。

津波石を発見した 東北学院大学・柳澤英明 准教授:
(大地震や大津波は)150年から600年ぐらいの周期で来ていると言われていますので、もう来ないものではなく、明日きてもおかしくないものであるという認識して頂くのが良いかと思っています

そう遠くない将来に起こりうる自然災害に、どう備えるべきなのか。

自主防災組織のカバー率 沖縄が全国ワースト 

島嶼県の沖縄では、大規模な災害が発生した際には、救助や支援物資が届きにくく孤立してしまう恐れがある。

公的支援が到着するまでは、住民同士が支え合う「共助」が不可欠だが、沖縄は自治体が主体となって作る「自主防災組織」のカバー率が全国ワーストだ。

自力での避難が難しい高齢者や障がい者などへ、支援が行き届くか懸念されている。

防災の知識を地域に還元する防災士 

そんな中、被害の拡大を防ぐために活躍が期待されているのが「防災士」だ。

沖縄東中学1年 喜友名朝陽さん:
おじいちゃんおばあちゃんに「津波が来るよ、早くすぐ逃げよう」と言ったり、一緒に(避難所に)行ったりするのが大事。助け合いが大事かな

沖縄東中学校1年の喜友名朝陽さん。2022年、県内最年少で防災士の資格に合格した。

沖縄東中学1年 喜友名朝陽さん:
子供の時からお父さんが避難訓練とか、自治会の訓練とかに誘ってくれて、自分も行っていたので、そういうところで興味をもっていました

防災士とは、日本防災士機構が認証する資格で、防災の啓発や訓練の実施・被災地への支援など、地域のリーダーとして活動する。

日頃から食料を備蓄したり訓練にも参加している朝陽さんは、自身が身につけた知識を、地域の子どもや大人に伝えている。

沖縄東中学1年 喜友名朝陽さん:
普段から大切なのは、事前にハザードマップとか避難経路を確認すること。皆が興味をもって行動できるように、そして死者が一人でも減るような、そういう街にしていきたいです

南西諸島周辺や与那国島周辺で、マグニチュード8クラスの巨大地震が起こる可能性が高いと指摘された、2022年。改めて、地震や津波が発生した際には、どのように安全を確保するか、家庭や学校・職場で話し合ってみてはどうだろうか。

(沖縄テレビ)