島根県出雲市で、バスで日本遺産に認定されている“出雲の夕日”を楽しむツアーが、9月、期間限定で行われることになった。ツアーで使われるのは、オープントップバス。屋根がない2階建てのバスで、開放感と高い位置からの眺望が人気だ。
この特別なバスツアーを、一足早く体験した。

開放感あふれるオープントップバスで巡る出雲

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出雲市大社町(たいしゃちょう)の稲佐の浜。現れたのは、真っ赤な2階建てバスだ。
2階に上がると、赤・黄・緑・青のカラフルな座席が並び、オープントップになっていて、屋根がない。

バスに乗って、日御碕(ひのみさき)や多伎(たき)海岸などをめぐり、日本遺産に認定されている夕日を満喫してもらおうと、出雲観光協会が5日間限定のツアーを企画した。
9月の実施を前に8月23日、試乗会が行われ、ガイド担当者などが実際のルートを走行した。

柳瀬友美記者:
バスの中は屋根がなく、風が入ってきてとても気持ちがいいです。そして景色も最高です

バスはJR出雲市駅を出発。途中で神門通りや、国譲り神話にゆかりがある稲佐の浜など、出雲大社近くを経由して、日御碕へ向かう。

道幅が狭いところでは、道路脇の樹木が乗客の間近に迫る。木の枝がバスに入り込んでくるハプニングも、オープントップならではだ。

このあとバスは、「日沈宮(ひしずみのみや)」と呼ばれる夕日にゆかりの深い日御碕神社、そして日御碕灯台を経由し、夕日をめざして海岸線を走る。

参加者:
楽しいです。風を浴びながら景色も良くてきもちいいです

「車頼み」の観光に一手

出雲市は2017年、「夕日の聖地・出雲」として日本遺産に認定された。ただ、出雲市内は公共交通機関の利便性が低く、スポットをめぐるのはやはり「車頼み」。
そこで、高齢者などにも気軽に観光してもらえるようにとこのバスツアーが企画された。

出雲観光協会・長井洋輔 係長:
ふつうのバスを走らせるよりも、屋根がないバスで、自然と一体感を感じながら乗ること自体を観光の一つとして、この出雲を楽しんでいただきたいと思います

ツアーのしめくくりは道の駅「キララ多伎」。取材日は曇りだったが、ここは市内有数の夕日スポット。天候も含め、その日にしか見られない夕日を鑑賞する。

参加者:
2階から見る景色は想像を超えていた。木や草がぶつかってくるのも楽しかったし、雲の移り変わりもすごくきれいでよかったです

参加者:
あらためてこの出雲の景色っていいなって身に染みてわかった

出雲の名所を巡るオープントップバス「サンセットいずも号」の運行は、9月17・19・23・24・25日の5日間限定。出雲観光協会のホームページから申し込むことができる。

(TSKさんいん中央テレビ)

TSKさんいん中央テレビ
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