完売まで、わずか10秒。西九州新幹線の開業までちょうど1カ月となった8月23日、切符の販売が始まった。人気の「一番列車」を求め、鉄道ファンらが争奪戦を繰り広げた。
朝5時から並ぶ人も…鉄道ファンが狙う“10時打ち”とは？
西九州新幹線の開業を1カ月後に控えた、8月23日。JR武雄温泉駅には、新幹線の切符を求め、鉄道ファンが朝早くから列を作っていた。早い人は、朝5時から並んでいたという。
先頭の人（朝5時から）：
最初に並べば“10時打ち”してもらえる可能性が高くなる。一番最初に、新しい命が生まれる瞬間の列車に乗りたい
2番目の人（朝6時から）：
切符の“10時打ち”を。新幹線の一番列車を…取れればと思っている
鉄道ファンがたびたび口にする”10時打ち”とは一体。
全国で切符の販売が始まる午前10時ちょうどに、駅員が端末の発券ボタンを押すことを指すという。
駅員：
全国一斉発売なので、取れるか取れないかは運しだい。期待に応えてみせます
始発にあたる「一番列車」は、秒単位の争奪戦だ。駅員は、事前に希望の席などを聞いて端末に打ち込み、「あとはボタンを押すだけ」の状態まで準備をしていた。
運命の午前10時 結果は？ 指定席158席は即完売
そして、運命の午前10時。一番列車は、取れたのか？
駅員：
“ふたつ星4047”が取れました
購入できた切符は、西九州新幹線と同じ日に走り始める観光列車「ふたつ星4047」。
残念ながら、始発駅の武雄温泉駅で、一番列車の切符は1人も購入できなかった。しかしファンは、諦めていなかった。
ーー新幹線は取れなかった？
鉄道ファン：
取れませんでした、残念ながら。これからキャンセルが出てくるかもしれないので、それを狙おうと思います。キャンセル出なかったらもう自由席で“一番列車”に乗ろうと思います
同じころ、鳥栖駅では…。ここでも、購入できたのは新幹線ではなく「ふたつ星4047」の一番列車。
購入した人：
駅員に賭けですと言われたが、すごく親切にしていただいて、取ることができた。本当に感謝している。息子2人が乗る。電車大好き新幹線大好きなので
一方、長崎駅では、なんと前日の夕方から行列ができていた。一番列車を購入できた人もいた。
新幹線の一番列車を購入：
感無量という言葉以外思い浮かびません
JR九州によると、新幹線の一番列車の指定席は、合わせて158席が”10秒”で完売したという。
（サガテレビ）
