図書館や映画館、または会議中など静かな空間にいる時に、鼻がムズムズして困った経験はないだろうか。声も出てしまうくしゃみを我慢したくて、鼻をつまんでおさえたり、口を覆って音を小さくしようとしたことがある人もいることだろう。

くしゃみを我慢した経験をした人も…(イメージ)
くしゃみを我慢した経験をした人も…(イメージ)
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昨今では新型コロナウイルスの飛沫感染も考え、以前よりくしゃみを意識するようになった人も増えたかもしれない。

くしゃみは我慢しても問題ない

くしゃみは元々、鼻に何らかの刺激が加わった場合に反射として出るものだという。では、そんなくしゃみを我慢して大丈夫なのだろうか?

医師で日本医科大学大学院医学研究科の大久保公裕教授に話を伺った。


ーーくしゃみは我慢しても大丈夫なの?

問題ありません。くしゃみは反射的に出るものです。反射なので我慢して止めても問題ありません。


ーー我慢した場合には何か影響は出たりする?

くしゃみをすると鼻がすっきりする感じがします。我慢すると鼻のムズムズが残る可能性があります。ちなみに、鼻のムズムズを抑えるには、鼻水やくしゃみに効果的な抗ヒスタミン薬の服用をするのがいいと思います。


ーー確実に我慢できる方法はあるの?

特にありません。

我慢してもいいが、口をふさいでのくしゃみは危険!

ーーでは、くしゃみの音を小さくする方法はあるの?

くしゃみは人それぞれですので、大きな音をする方もおられます。口を小さく開ければくしゃみの音は小さいです。なお、口を閉じてくしゃみをすることは出来ません。

開ける口を小さくするのがくしゃみを小さくするポイント(イメージ)
開ける口を小さくするのがくしゃみを小さくするポイント(イメージ)

ーーくしゃみから生じる危険性としては何がある?

完全に口を閉じたくしゃみはできません。ですが、我慢しようとして口をふさいで出たくしゃみの場合は、上咽頭に圧力が加わり、中耳へ圧力を高める危険があります。そうすると上咽頭の細菌により中耳炎になりやすく、耳痛、難聴といった症状が出る可能性があります。

なので、くしゃみをする際には口を閉じようとする、もしくは、ふさごうとするのは危険なのでしないことをオススメします。


ーーコロナ禍で飛沫感染が気になる世の中、くしゃみをする際の気を付けるべきポイントは?

飛沫を抑えるために、マスクをして、さらにその上をおさえることです。マスクの上からおさえるものとしましては、手に飛沫が付きますので、ハンカチやタオルなどでおさえるのがエチケットかと思います。

手よりもタオルなどでマスクの上からさらにおさえる(イメージ)
手よりもタオルなどでマスクの上からさらにおさえる(イメージ)

くしゃみは我慢しても問題ないとのことだが、我慢した結果、口を閉じたり、ふさぐようなくしゃみになってしまった場合は注意が必要だという。

生理現象なので仕方ないが、コロナ禍の今、飛沫を少なくするために、開ける口を小さくする、マスクの上からおさえるなど、公衆のエチケットは守りたいところだ。

プライムオンライン編集部
プライムオンライン編集部

FNNプライムオンラインのオリジナル取材班が、ネットで話題になっている事象や気になる社会問題を独自の視点をまじえて取材しています。