私がお伝えしたいのは「飛行機の席、狭すぎ?政府が意見募集」です。

FAA=アメリカ連邦航空局がいま国民から意見を募っているのが「機内の座席面積の最低基準」です。乗る側からすれば、広い方が快適に決まっていますが、今回の意見募集の目的は「快適さ」のためではないんです。

ポイントはこちら、「座席面積が変われば緊急時の避難も変わる?」注目です。

~ポイント解説(ニューヨーク支局・中川真理子記者)~

“コロナ禍”が始まって、3年目の夏。久しぶりのバカンスを楽しみたい需要が高まり、アメリカの空港は大混雑だ。そこへきて、パイロットなどのスタッフ不足が深刻化していて、遅延や欠航による大混乱が、毎週末のように生じている。

何時間も遅延したり、欠航便からやっとの思いで“振りかえ便”を確保できても、狭いエコノミーの座席に長時間座り、さらにぐったり疲労困憊…という経験をしている人が多い。

そんな時期に飛び込んできたのが、「飛行機の座席の広さについて意見募集」をするというニュースだ。

「そりゃ、広い方がいいに決まっているでしょ!政府の力で広くしてくれるの?」と思いきやFAA(アメリカ連邦航空局)のパブリックコメント募集要項を読んでみるとどうやら違うようだ。強調されていたのは「乗客の快適さや便利さのための意見は募集していない」ということ。では一体何のためか?意見が募集されていたのは「乗客の安全を守るための最低基準設置のため」ということで、具体的には「どれくらい座席が狭いと、緊急避難が遅れてしまうか」ということだった。

座席の広さと緊急避難の関係についての評価は、過去にも一度行われていた。2020年までに行われた調査では、「座席の広さは緊急避難に影響を及ぼさない」と結論づけられている。ただし、そのときの調査対象には子供や高齢者、身体が不自由な人たちが含まれていなかったことから、今回改めて意見募集をすることになった、というわけだ。

SNS上では「狭い座席は不快なだけでなく、安全な避難ができないし、乱気流の際にもベルトが小さくて危ない」との意見のほか「体格が大きいみなさん!安全性を強調しつつ、この機会を使って意見を出そう」など、やはりこの機会を利用して、“快適な座席”を求める声なども出ている。

今回の意見募集で「座席の面積基準」が変わったとして、仮に1人当たりの座席が広くなったとしたら…航空機あたりの座席数が減り、そのことにより航空券代が値上がりしたりすることにもつながるのだろうか。11月まで行われる予定の意見募集の結果が判明すれば、また話題を集めそうだ。