障害を持った人たちの自立支援を行っているNPO法人Alon Alon。

知的障害のある息子の存在をきっかけに、障がい者がコチョウランの栽培技術を身につけ、所得を上げて職人として企業に就職できる仕組みをつくった理事長・那部智史さん。

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「障害を持っていることで働けないとか諦めの社会にはしたくない。障害を持っている人たちの職場をどんどん広げることによって、世の中の障がい者雇用率を上げていくのが我々の役目だと思っています」とその思いを語る。

特性を生かして生涯の仕事になるように

NPO法人Alon Alonオーキッドガーデンは、コチョウランの栽培技術を習得し、就職を目指す「就労継続支援B型事業所」。

このほど、新たに高級マンゴーの栽培実験をはじめた。関東の気候条件では難しいとされるマンゴーの栽培。

ICT(情報通信技術)を活用して根や茎を遠赤外線ヒーターで直接温めて適温を保つ、全自動環境整備システムを導入し、誰でも働けるスマート農業を目指している。

那部さんは「将来的にはドローンが飛んでマンゴーの糖度を全部調べていく。とっていいマンゴーととってはいけないマンゴーが分かるとか」と今後も進化し続けると話す。

こうした活動の積み重ねで、システムを共同開発している企業に研究員として就職した男性もいる。「大好きな仕事だなって。就職したときは親も泣いていた」とホッとした表情を見せる。

さらに地域のホテルで清掃業務を習得し、ホテルに就職しようという取り組みもはじまった。成長する場所さえあれば未来は広がっていく。

那部さんは「特性を生かした仕事を見つけて、生涯の仕事になる仕組みをつくっていく。障害という言葉がなくなって自由に楽しく生きられる世の中にしたい」と語った。

NPO法人Alon Alon
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