北海道内で最も「住みここち」の良い自治体はどこなのか。7月27日、ランキングが発表された。何が高い評価につながったのだろうか?
札幌より住み心地がいい? 東川町の魅力は
大手不動産会社による自治体のランキング調査。「住みここち」の満足度で1位を獲得したのは、北海道のほぼ真ん中、旭山動物園が全国的に有名な旭川市のすぐ隣にある「東川町」だ。
この記事の画像(15枚)町民に話を聞くと、町の”よいところ”が次々に挙げられた。
東川町民:
子育てにやさしい町。空港に近いし、登山するにも近い
東川町民:
米がめっちゃおいしい。山が見えるだけでも幸せ
東川町の水道水は、すべて大雪山の雪解け水を源とする地下水を利用している。水がおいしいのも魅力の一つだという。
2021年の満足度調査では、1位が東神楽町、2位が札幌市中央区、3位が東川町という結果だった。東神楽町も旭川市の隣に位置している。
それが2022年の調査では、2位の東神楽町と3位の札幌市中央区を一気に追い抜いて、東川町が1位に躍り出たのだ。
8つの調査項目のうち、「自然・観光」「静かさ・治安」「親しみやすさ」「防災」の4項目で東川町が1位に輝いた。
東川町・松岡市郎町長:
子育て、教育、健康という分野で評価されたのではないかと思う
こんなに手厚い! 充実した子育て環境
東川町は、中学校卒業まで子どもに医療費がかからない。また妊産婦を対象に掃除の支援や昼食の宅配サービスも始めた。
東川町民:
子どもの医療費が無料だし、子どもが遊ぶ場所も提供されるし、イベントもある
東川町民:
うちには子どもが4人いるが、子育てにやさしい町
子育て支援の充実で、分譲住宅はすぐに完売。
北海道内各地で人口の減少が続く中、1995年に7100人ほどだった東川町の人口は、2022年6月末時点で8533人に増えている。
人を集めるために欠かせない 仕事環境にも注力
そして、起業する人を応援しようと補助金の制度も設けられた。町の中心部にある「18ベーカリー」も補助金を受けてオープンした店舗だ。
18ベーカリー・市場梨沙さん:
環境的にも東川町しか出店を考えていなかった
コロナ禍で進んだリモートワークにも力を入れた。
東川町役場・柳澤奨一郎さん:
3月に屋外でもテレワークができるように、屋外にWi-Fi環境を整備したり、電源を整備した
さらに2022年5月には、約5億円をかけて4棟のサテライト・オフィスを建設。北海道産木材を使った建物には10社以上の企業が入っている。
そして、コロナの影響で中止が続き、3年ぶりの開催となった「全国高等学校写真甲子園」も行われた。
「写真甲子園」選手代表 :
宣誓、私たち選手一同はコロナ禍という厳しい状況の中でも前を向き…
高校生が撮るマチや自然の写真も、東川町の魅力発信につながっていきそうだ。
(北海道文化放送)