旧統一教会と関係が深いとされる「世界日報」の元社長から、献金を受け取っていたと報じられた自民党の石破元幹事長。4日、FNNの単独取材に答えた。

石破元幹事長に10万円献金

――2017年に世界日報の元社長から10万円の献金があった?
「10万ももらっていないと思うな。収支報告書を見てちょうだい」
――今後も献金を受ける予定は?
「全くありません、それは」
――2017年は10万の献金ではない?
「10万円ではない。それは収支報告書を見てください」

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石破氏は過去に献金を受けたことは認めたが、金額は「10万円ではない」と否定。しかし、イット!が当時の収支報告書を確認すると、寄付欄に世界日報の元社長の名前、金額欄には「100,000」と記載されていた。

午後、改めて石破氏の事務所に質問したところ、次のような回答があった。

「収支報告書の通り、2017年に10万円の個人からの寄付がございました」(石破氏の事務所)

さらに、旧統一教会との今後の関わり方について尋ねると、「公序良俗に反すると認められる行為が公になった団体とは関係を考慮すべきと思います」と答えた。

下村氏「今となったら責任感じる」

世界日報からの献金をめぐっては、自民党の下村前政調会長も3日に「関連団体だといわれる世界日報の社長から2016年に献金を6万円受けたという事がある」と述べ、受け取っていたことを明らかにしている。その前年の2015年、下村氏は「統一教会」から現在の団体名に変更された当時の担当大臣だった。

これまで「文化庁から事前報告はあった」とする一方で、自ら指示することはなかったと関与を否定している。しかし、4日、名称が変更されたことによってその実態を知らずに付き合いをしていたという議員もいると記者が改めて問いかけると、下村氏は、変更当時の担当大臣として「今となったら責任を感じる」と述べた。

さらに、旧統一教会との今後の関わり方についても「今後は関係団体を含め、一切の関係は絶つということは明言したい」と言及。3日、「距離をおくことが必要」だと述べていた下村氏だが、4日は「関係団体を含め一切の関係を絶つ」と踏み込みこんだ。

野党、閉会中審査で追及へ

旧統一教会の問題をめぐり、野党3党は4日それぞれ会合を開いた。共産党の小池書記局長は、「自民党はもう完全に居直りという態度をとってきている。やはり解明することは政治の責任だというふうに思う」と述べた。

臨時国会は5日閉幕する。野党側は、閉会中審査で旧統一教会と自民党との関係について追及する方針だ。

(「イット!」8月4日放送)