宮内庁は7月26日、上皇さまが右心不全と診断されたと発表しました。
上皇さまは、6月から数回にわたって受診した健康診断で、胸に液体がたまる「胸水」が確認され、7月24日にMRI検査を受けられたといいます。
その結果、三尖弁という、心臓の弁がきちんと閉じない状態となっていることによる、「右心不全」だと診断されたということです。

「6月末から薬を服用…」上皇さまの現在のご体調
現在のご体調について、フジテレビの皇室担当・橋本寿史解説委員は…
フジテレビ皇室担当・橋本寿史 解説委員:
(上皇さまは)自覚症状をお持ちでないということもあり、生活のリズムというのは変わられていないようです。ただ、ご散策の距離や時間を短くされたり、激しい運動というのは避けられているような状況のようです
6月末から、薬を服用されているほか、水分の摂取制限や運動を控えめにされるなどして、現在、右心不全の状態は改善してきているということです。

6月9日、都内で開かれた沖縄復帰50年を記念する特別展を、ご夫妻で鑑賞された上皇さま。
上皇さまは、上皇后の美智子さまと手をつなぎ、約40分間、熱心に展示品をご覧になっていました。
しかし、この直前、上皇さまのご体調に異変があったといいます。実は、この展覧会へのご訪問、当初は6月2日に行われる予定でしたが、上皇さまにお疲れの様子が見られたことから、一度延期になっていました。
過去には2度の手術も…心臓バイパス手術との関係は
88歳の上皇さまは、これまで2度の手術を受けられています。
2012年2月には、2本の冠動脈に、血管が狭くなる「狭窄」が認められたため、心臓のバイパス手術を受けられました。10年前のこの手術と、今回の右心不全に関連はあるのでしょうか?
フジテレビ皇室担当・橋本寿史 解説委員:
宮内庁側も、心臓バイパス手術との関係性というのを一番心配したようです。心臓バイパス手術をされたのは、心臓の左側を中心にされていたわけで、今回は右側の弁ということもありまして、関係はないとみているようです
上皇さまのご生活への影響は
2022年4月には、赤坂御用地の中にある仙洞御所に移り、新たな生活を始められた上皇ご夫妻。
退位後も、お2人で、健康に気を使いながら生活されていたといいます。

フジテレビ皇室担当・橋本寿史 解説委員:
いつも同じタイミングで朝食をとられ、朝と夕方決まった時間にご散策をされてこられましたし、お二人で一緒の本を音読、声を出して読み合われたり、そういった規則正しい生活というのが、やはり上皇ご夫妻の健康法になっているのではないでしょうか
心配される、上皇さまのご体調。今後について、日本心不全学会の佐藤直樹理事はこう指摘します。
日本心不全学会・佐藤直樹 理事:
一番大切なのは、定期的に検査を受けられること。ただ、定期的に検査をしていても、心不全が悪くなる要因がいくつかあります。その中でも、新型コロナも含めた感染症を起こすと、発熱等で心臓に負担かかり、今まで落ち着いていた状況が悪くなることがあります。そのため、予防のためには感染予防をしっかりなさっていただきたいと思います
(めざまし8 7月27日放送)