モルモットに対する動物園の暑さ対策の動画が投稿され、Twitterで話題となっている。

「気温の高い日には、モルモットたちに氷をプレゼントしています」とのコメントと共にTwitterに投稿されたのは、25秒の動画。

投稿したのは飼育をしている「井の頭自然文化園」(@InokashiraZoo)。飼育員が氷の入ったペットボトルを多くのモルモットがいる柵の中に入れると…。

画像提供:公益財団法人東京動物園協会
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次の場面では、モルモットたちがペットボトルを取り囲むように密着していた。気温が高いこの時期に、氷入りの冷たいペットボトルは気持ちよさそうだ。

画像提供:公益財団法人東京動物園協会
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このペットボトルに集まるモルモットの様子にTwitterでは「か、かわいい すずしそうでよかった!」「気持ち良さそう。有難うございます。飼育員さん」などの声があり、約1万5000件のリツイートと約7万4000件のいいねがつき、動画の再生回数は211万回を超え、話題となっている。(8月18日時点)

一番冷えが持続するのがペットボトル

とても気持ちよさそうな姿だが、このように氷を置くようになったのはいつ頃からなのだろうか。また、動物園での暑さ対策についても井の頭自然文化園の担当者にお話を伺った。


ーーいつ頃から氷を置くようになった?

飼育担当者も代わっており最初の記録は分かりませんが、少なくとも5年前には始めております。気温が高い日でもモルモットに過ごしやすく思ってもらえるように飼育担当者として工夫することを心がけています。


ーーなぜ氷での暑さ対策を選んだの?

ペットショップなどで売られているアルミプレート(クールボード)や大理石を試したこともありますが、暑い、外では冷えない、使用率が低いなどの理由から止めました。一番冷えが持続して、モルモットも好んで使用しているのがペットボトルを凍らせたものだったので、継続しています。

画像提供:公益財団法人東京動物園協会
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ーーどれくらいの頻度で氷を入れ替えるの?

その日の気候などにより変えるため、必ずではないですが、一つの群れ(約58頭)に氷が入ったペットボトルを3本入れます。今までも、朝10時頃から入れて、(屋内にある寝室に戻る)14時までは完全に溶けることはないため、入れ替えや追加はしていないです。


ーー氷を置く基準はあるの?

特に具体的な気温や湿度の数値で決めているわけでなく、当日朝の気温予報を踏まえて、飼育担当者の体感と動物の様子を見て決めています。

画像提供:公益財団法人東京動物園協会
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「顎をのせる」「足を冷やす」…涼み方も個性様々

ーーモルモットの暑さ対策は他にもしているの?

ツイートで紹介した場所は、ふれあいイベントを実施している「モルモットコーナー(屋根付きの屋外広場)」のため、扇風機を回して、ドライミストも併用しています。イベント終了後に過ごしている屋内の寝室にはエアコンが設置してあります。


ーー夏の飼育で気をつけていることを教えて

モルモットが熱中症にならないか、気を付けています。特に老齢のモルモットは気にかけています。


ーーモルモットたちの様子をみてどう思う?

ペットボトルに丸く集まることがあり、その姿を見ると可愛らしいなと思います。顎を乗せる個体や、前足をかけて足を冷やす個体、他の個体をかき分けて涼みにくる個体、涼み方も様々で、個性も見られるため、見ていて面白いと思います。

画像提供:公益財団法人東京動物園協会
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動画が撮影された場所はふれあいイベントを実施する屋外で、ペットボトル氷に加えて扇風機やドライミストを併用しているとのことだった。

これからも暑い日が続くと思うが、この夏をモルモットも乗り越えてほしい。

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プライムオンライン編集部
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FNNプライムオンラインのオリジナル取材班が、ネットで話題になっている事象や気になる社会問題を独自の視点をまじえて取材しています。