岸田首相は、安倍元首相が演説中に銃撃され、亡くなったことについて「この国の未来を切り開く大きな実績を様々な分野で残された偉大な政治家をこうした形で失ってしまったこと、重ね重ね残念でならない」と語った。8日夜、首相官邸で記者団に語った。岸田首相のコメントは以下の通り。

「先ほど奈良県立医科大学附属病院から公表されました通り、本日午後5時3分、安倍晋三元首相がお亡くなりになられました。どうか一命を取り留めていただきたいと祈っていましたが、祈りも虚しく、こうした報に接することになってしまったこと、誠に残念であり、言葉もありません。心よりご冥福をお祈りしたいと思います。民主主義の根幹たる選挙が行われている中、安倍元首相の命を奪った卑劣な蛮行が行われた、断じて許せるものでもなく、最も強い言葉で改めて非難を申し上げます。安倍元首相は憲政史上最長となる8年8ヶ月にわたり、内閣総理大臣の重責を担われ、卓越したリーダーシップそして実行力によって、厳しい内外情勢に直面する我が国を導かれました。我が国が長年苦しんできたデフレからの脱却を目指した3本の矢からなる経済政策、さらには国際情勢、大変厳しい中にあって自由で開かれたインド太平洋の実現に向けた取り組み、さらには平和安全法制の整備など、我が国のそして世界の平和と安定のために努力をされ、その礎を築かれた、このように認識をしております。そして、安倍元首相は私にとりましても当選同期であり、国会議員になっても同僚議員として、また安倍内閣を支える一閣僚として多くの時間を共にした良き友人でもありました。この国を愛し、常に時代の一歩先を見通し、この国の未来を切り開くために大きな実績を様々で、様々な分野でのこされた偉大な政治家をこうした形で失ってしまったこと、重ね重ね残念でなりません。安倍元首相の残された様々なご功績に敬意を表し、心から哀悼の意を表する次第であります」

岸田首相はまた、10日に投開票を迎える参議院選挙の対応について「あすは、参議院選の最終日を迎えます。民主主義の根幹たる自由で公正な選挙は絶対に守り抜かなければならないと思っています。決して暴力に屈しないという断固たる決意のもと、あすは予定通り、選挙活動を進めることといたします。選挙戦の最後の瞬間まで、そのことを自分の声で直接国民の皆さんに訴え続けたいと思っています」と語った。

政治部
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