サッカー日本代表・田中碧(23)が2日、来季に向けてブンデスリーガ2部のフォルトゥナ・デュッセルドルフのチームに合流した。実は田中がドイツに戻る直前の6月某日、「ドイツでずっとやりたかった」というキャンプ場に道具・食材一式を用意して招待。人生初のキャンプで憧れの焚火を前にワールドカップまでの残り5カ月のビジョンについて聞くと、返ってきたのは意外すぎる答えだった。

「自分を裏切りたくない」それが出来ない時には…

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ーーここからW杯に向けて今の気持ちは?

「ワクワク感が一番大きいですね。小さい頃から見てきた舞台なので、仮に出られるのであればすごく楽しみです」

ーーその中でもベストを尽くすにはかなり大変だと思いますが何か言い聞かせていることは

「気持ちの部分がすごく重要だなと思って、メンタルの部分を成長させていかなければいけないと思います」

ーーそこまで自分を高められる原動力はどこにある?

「一番になりたいっていうのがサッカーをやっている原動力というか、自分を裏切りたくない、自分を信じ続けるためにやらなきゃいけないなと。それをできなくなるときが来るとすれば、自分が引退するときなんだろうなと。23歳ですけど初めて引退を考えました

成長過程にいる選手から飛び出した「引退」の二文字。

「ピッチで日の丸を背負って戦う喜びもうれしさもたくさんありますし、すごく光栄だなと思う反面、すごく責任が必要だし、自分に負けないというか、自分を裏切らないというのは常に思っていて、それは別に今すぐというよりかは、この気持ちが持たなくなったら引退するんだろうなと」

計り知れない代表のプレッシャー。それだけでなく自分に打ち勝つ。その思いこそが田中碧の原点なのだ。

ーー何かきっかけがあったわけではなく、ずっと代表として戦ってきて、最近思い始めたということですか?

「そうですね。常に上を目指してやってきて、代表でプレーさせてもらっていて。これからもその気持ちは変わらないですけど、仮にその気持ちが切れたときは、自分は代表から引退とかではなく、サッカーを辞めるんだろうなと思いましたね」

ーー逆に楽しいなサッカー!って一番思うときは?

「勝ったときと、自分がピッチで田中碧というのを表現しているときが一番楽しいというか。自分の中では結構サッカーを考えてやってはいるんですけど、それを考えることすらも考えないくらい夢中にやっているとき。全部が全部そういうわけではないですけど、たまにあるんですけど、そういうときにはすごく楽しいなと思います」

心の恩師は意外なあの名将

97年リーグ優勝
97年リーグ優勝

ーーそういうのは誰かに教わるんですか?

「いや、教わるというよりかは中学や高校で本をたくさん読んでいたので…。野村克也さんの本とかすごく影響を受けました」

意外にも田中碧の原点を構築したのは、日本一に3度輝いた球界の名将・野村克也さんの言葉だった。

「『1年目で種を撒き、2年目で水やり、3年目で花を咲かせましょう』という、野村克也さんの本にある言葉です。それは自分の中でも意識というか、3年周期で人生を考えていこうかなと思っていて…。だからこそ結果が出なくても、焦りがないと言ったら嘘になりますけど、ただ変に焦るというよりかは、しっかり自分のやるべきことをやって、いつか結果が出るときに大きな結果を残そうと思っているので。それが自分の中では、人生を大きく変えてくれたというか、自分の軸になっていますね」

ーーちなみに今、1年目、2年目、3年目、どのあたりだと思いますか? 

「今、感覚で言うと昨シーズン海外に行ったので、1年目が終わったなという感覚で。今年から2シーズン目が始まるので、2年、3年でより大きな成長を見せれればいいのかなと思っています」

昨年、日本代表としてセンセーショナルな1年を過ごした田中碧。5カ月後のワールドカップではどんな姿を見せてくれるのか。

「自分自身の役割としてはゲームを自分たちが思うように進める、そこを担うのが自分の役割だと思っているので、田中碧がいるから今日の試合が楽になるという存在になれたらいいのかなと思います」

東アジアE-1サッカー選手権
第1戦 日本×香港 7月19日(火) よる7時~
第2戦 日本×中国 7月24日(日) よる7時~
第3戦 日本×韓国 7月27日(水) よる7時~
フジテレビ系列にて放送

 

FIFAワールドカップカタール2022
12月2日(金)日本×スペイン
フジテレビ系列にて放送

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7月16日(土)24時35分から
7月17日(日)23時15分から
フジテレビ系列で放送