市民を襲撃するなど6つの事件で組織犯罪処罰法違反などの罪に問われた特定危険指定暴力団「工藤会」ナンバー3の男に、検察側は無期懲役を求刑した。

野村被告、田上被告と同様に無罪主張

記者:
いま、門が開きました

組員:
押忍!

今から11年前。2011年7月、福岡県北九州市小倉北区の工藤会本部事務所で行われた、5代目会長の継承式。その中に紋付袴姿で笑顔を見せる人物がいる。

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組織犯罪処罰法違反などの罪に問われている工藤会のナンバー3、菊地敬吾被告(49)だ。

2022年6月16日、福岡地裁で論告求刑公判が開かれた。

検察側(取材メモより):
無期懲役に処するのが相当である

菊地被告は時計や裁判長を見るなど、落ち着かない様子で検察側の言葉を聞いていた。

起訴状によると菊地被告は、工藤会トップの野村悟被告(75)の指揮命令下で実行された「元警部銃撃事件」など4つの市民襲撃事件のうち、3つの事件に関与したとされているほか、配下の組員に指示して暴力団排除の標章を掲げた飲食店に放火するなど、あわせて6つの事件で罪に問われている。

2020年12月15日に行われた初公判で、菊地被告は「身に覚えがありません」と起訴内容を否認し、弁護側は無罪を主張した。

福岡地裁は2021年8月の一審判決で、4つの市民襲撃事件について野村被告を頂点とした工藤会の組織的関与を認定し、トップの野村被告に死刑、ナンバー2の田上不美夫被告(66)には無期懲役を言い渡した。

野村、田上両被告は一貫して無罪を主張し、控訴している。

「知れば止める立場」元警部銃撃の指示を否定

2022年1月の公判、元警部銃撃事件について質問された菊地被告は…。

弁護側:
野村被告から指示を受けた?

菊地被告:
覚えてない

弁護側:
田上被告からは?

菊地被告:
ありません

弁護側:
あなたが指示した?

菊地被告:
ありません

菊地被告は元警部銃撃事件への野村被告と田上被告の関与を否定。自らもあらためて無罪を主張した。

この元警部銃撃事件をめぐっては、菊地被告が組長を務める田中組の幹部、田口義高被告(56)が実行役に指示したとされている。

弁護側:
田口被告は、指示なくこんなことが起こせるのか?

菊地被告:
だから起きたんじゃ?指示がないから起こせたのでは?私たちが知れば止める立場にある

弁護側:
田上被告やあなたの関与はない?

菊地被告:
そうです

「暴力的論理に基づく凶悪な犯行」無期懲役を求刑

6月16日、検察側は約3時間半にわたって論告を行い、菊地被告に無期懲役を求刑した理由について、こう説明した。

検察側(取材メモより):
田中組の威信を誇示するため暴力的論理に基づく凶悪な犯行。実行を決定し、配下の組員に指示した首謀者で全面的に否認、離脱の意思も示しておらず、いずれも一般市民である被害者を襲撃し、それぞれ瀕死の状態を負わせた刑事的責任は極めて重大

などとして無期懲役を求刑した。

検察側が論告を行っている最中、菊地被告は「言っていない」などと口を挟む場面もあった。

裁判は10月6日に予定されている弁護側の最終弁論を経て、判決が言い渡される。

(テレビ西日本)

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